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※本記事にはアフィリエイト広告(A8.net)を含みます。記載の内容は2026年8月時点で国税庁の公開情報および各公式サイトを確認した一般的な解説であり、個別の税務判断については税理士または所轄の税務署にご確認ください。
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店頭FX(外国為替証拠金取引)と暗号資産は、どちらも値動きを見ながら売買するという点では似た取引に見えます。実際、FXの経験がある人が暗号資産を始めたり、逆に暗号資産の経験者がFXに手を広げたりするケースは珍しくありません。しかし税金の扱いに関しては、この2つはまったく別の制度の上に乗っています。同じ「為替っぽい取引」という印象で税額を見積もると、確定申告の段階で想定とずれることがあります。
この記事では、店頭FXと暗号資産の税金について、税率・損失が出た年の扱い・お互いの損益を通算できるかどうか・申告にかかる手間という4つの軸で並べて比較します。なお、FXは証拠金を上回る損失が生じるおそれがある取引であり、暗号資産は価格変動が大きい資産です。どちらも税金の話に入る前に、この値動きのリスクを踏まえたうえで取引額を判断する必要があります。
- 同じ「為替っぽい取引」でも、税金の世界はまったく別
- 店頭FX×暗号資産 比較表で一気に把握する
- 損失が出た年の差:繰り越せるか、繰り越せないか
- 相互の損益通算はできない
- 計算の手間の差:書類1枚で済むか、自分で計算するか
- よくある質問
- まとめ
同じ「為替っぽい取引」でも、税金の世界はまったく別
店頭FXは「先物取引に係る雑所得等」で申告分離課税
店頭FX(外国為替証拠金取引)の差金決済による所得は、国税庁タックスアンサーNo.1522「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」に示されているとおり、「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象になります。給与所得など他の所得とは合算せず、FXの損益だけを切り離して税額を計算する仕組みです。税率は20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)で固定されており、他の所得がいくらあっても、この税率自体が変わることはありません。FXの確定申告の具体的な流れはFXの確定申告の基本にまとめていますので、あわせてご確認ください。
暗号資産は「雑所得」で総合課税
一方、暗号資産の取引による所得は、国税庁タックスアンサーNo.1524「暗号資産を使用することにより利益が生じた場合の課税関係」に示されているとおり、原則として雑所得に区分され、給与所得など他の所得と合算する総合課税の対象になります。所得に応じて税率が上がる総合課税で、住民税と合わせると最大55%程度になり得ます。同じ100万円の利益でも、他の所得が多い人ほど暗号資産の利益にかかる税率も上がっていく、という点がFXとの大きな違いです。暗号資産のレバレッジ取引(証拠金取引)についても、店頭FXのような申告分離課税にはならず、同じ総合課税の雑所得として扱われます。この点は仮想通貨レバレッジ取引と店頭FXの課税の違いで詳しく整理しています。
「レバレッジをかけている」「証拠金を預けて取引している」という取引の形が似ていても、税制上の扱いは資産の種類によって決まります。FXの感覚を暗号資産にそのまま持ち込むと、税率の見積もりを誤りやすい部分です。
店頭FX×暗号資産 比較表で一気に把握する
ここまでの内容と、この後説明する損失の扱い・申告書類までを、先に表にまとめておきます。
| 比較項目 | 店頭FX | 暗号資産 |
|---|---|---|
| 所得区分 | 先物取引に係る雑所得等 | 雑所得(原則) |
| 課税方式 | 申告分離課税 | 総合課税 |
| 税率 | 一律20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%) | 所得に応じて税率が上がる(所得税+住民税を合わせ最大55%程度になり得る) |
| 損失の繰越控除 | 翌年以後3年間可(繰り越す間も連続して申告が必要) | 制度なし |
| 他の所得との損益通算 | 他の「先物取引に係る雑所得等」(取引所FX・商品先物取引など)とは可 | 給与所得はもちろん、FXの損益とも不可 |
| 申告に使う主な書類 | FX業者が交付する年間取引報告書 | 各取引所の年間取引報告書+自分で行う損益計算(総平均法または移動平均法) |
表を見ると、店頭FXだけが「申告分離課税・税率固定・3年繰越可」という独自の列に入ることが分かります。暗号資産は税率が変動し、繰越制度もありません。この差が、次章以降で説明する「損失が出た年の対応」と「損益通算の可否」に直接影響してきます。
損失が出た年の差:繰り越せるか、繰り越せないか
FXの損失は翌年以後3年間繰り越せる
店頭FXでその年の損益がマイナスになった場合でも、確定申告をしておくことで、その損失を翌年以後3年間にわたって繰り越し、将来の利益と相殺できる制度があります。「利益が出ていないから申告しなくていい」と考えてしまいがちですが、繰越控除を使うには、損失が出た年にも確定申告をしておくことが前提になります。さらに、繰り越す期間中は毎年連続して申告を続ける必要があり、途中の年に申告をしなかった場合、それ以降の繰越控除が使えなくなる可能性があります。
暗号資産の損失には繰越制度がない
これに対して、暗号資産の損失には翌年以降に繰り越す制度がありません。その年に損失が出た場合、相殺できるのはその年の暗号資産の利益(雑所得の範囲内)までで、翌年に大きな利益が出ても、前年の損失を差し引くことはできません。FXの経験がある人ほど「損失は繰り越せるもの」という前提を持ちやすいため、暗号資産ではこの前提が成り立たない点を意識しておく必要があります。年をまたいで含み損を抱えたポジションをどう扱うかは、繰越制度の有無によって考え方が変わってくる部分です。
相互の損益通算はできない
店頭FXと暗号資産の両方を取引している人にとって、もっとも見落としやすいのが「両者の損益は通算できない」という点です。店頭FXで利益が出ている一方で暗号資産が損失、あるいはその逆というケースがあっても、申告分離課税と総合課税という別の区分にまたがっているため、単純に相殺して申告することはできません。
店頭FXの損益は、取引所FXや商品先物取引など、同じ「先物取引に係る雑所得等」に区分される取引とだけ通算できます。暗号資産の損益は、他の雑所得との通算はできても、FXの申告分離課税の区分とは通算できません。つまり、年末が近づいて損益を調整したいと考えたとき、「FX側で出た損失を暗号資産の利益にぶつけて相殺する」という発想は使えず、FXと暗号資産、それぞれの区分の中で個別に損益調整を考える必要があります。両方を取引している人向けの整理は仮想通貨レバレッジ取引と店頭FXの課税の違いでも扱っていますので、あわせてご確認ください。
計算の手間の差:書類1枚で済むか、自分で計算するか
FXは年間取引報告書1枚で完結しやすい
FX業者の多くは、1年間の決済損益をまとめた年間取引報告書(名称は業者により異なります)を口座の管理画面などで交付しています。店頭FXの所得計算は基本的にこの1枚の数字を確定申告書の該当欄に転記する形で完結し、取得単価を自分で再計算するような作業は基本的に発生しません。
暗号資産は取得価額を自分で計算する必要がある
一方、暗号資産の所得金額を計算するには、売却した暗号資産の取得価額を、総平均法または移動平均法のいずれかの方法で自分で計算する必要があります。取引所は年間取引報告書を交付してくれますが、そこに記載されているのは購入・売却の数量や金額であり、取得価額そのものは記載されていません。複数の取引所を使っていたり、暗号資産同士を交換したりする取引が多いほど、この計算の負荷は重くなります。
この負荷の差を埋める現実的な方法が、損益計算ツールでの自動化です。損益計算を自動化する具体的な手順は損益計算を自動化する方法に整理していますが、ここでは代表的なツールの一つであるクリプタクトを例に、確認しておきたいポイントを挙げます。
- 自分が使っている取引所やウォレットが対応しているか — クリプタクト公式サイトで対応状況を確認する
- 無料プランの範囲で足りるか — クリプタクトの無料プランは、年間の取引が50件以内であれば損益計算の結果まで表示されます。取引件数が多い年は有料プランの検討が必要です
- 超えた場合の料金 — 有料プランは年額6,600円(Basicプラン)から用意されています。最新の料金体系はクリプタクトの料金プランを公式サイトで確認すると確実です
FXの申告が年間取引報告書1枚で終わる感覚のまま暗号資産の確定申告に臨むと、この取得価額の計算でつまずきやすくなります。まずは無料プランで自分の取引履歴を取り込んでみて、対応状況と年間の件数を確認しておくと、確定申告の時期になって慌てずに済みます。→ クリプタクトの無料プランで実際の取引履歴を試してみる
よくある質問
店頭FXの利益と暗号資産の損失は相殺できますか
できません。店頭FXは申告分離課税の「先物取引に係る雑所得等」、暗号資産は総合課税の雑所得と、所得区分が異なるためです。それぞれ別の区分として計算し、確定申告書の異なる欄に記入することになります。
暗号資産の損失も、FXのように3年間繰り越せますか
繰り越せません。店頭FXには損失を翌年以後3年間繰り越せる制度がありますが、暗号資産の損失にはその繰越制度がありません。その年の損失は、その年の暗号資産の利益(雑所得の範囲内)と相殺できる範囲にとどまります。
FXと暗号資産の両方をしている場合、20万円ルールはどう判定しますか
給与所得者は、給与以外の所得の合計額が20万円以下であれば所得税の確定申告が不要になる場合があります(国税庁タックスアンサーNo.1900)。この「給与以外の所得」には、FXの利益と暗号資産の利益の両方が含まれるため、それぞれを別々に20万円以下かどうか判定するのではなく、合算した金額で判断します。また、この場合でも住民税の申告は所得税とは別に必要になることがあります。20万円ルールの詳しい範囲は20万円ルールの正確な意味で確認できます。
暗号資産の損益計算は、自分で全部やらないといけませんか
取得価額の計算(総平均法または移動平均法)は自分で行う必要がありますが、損益計算ツールを使えば取引所からダウンロードした取引履歴を取り込むだけで自動計算できます。クリプタクトのようなツールの無料プランでも、年間の取引が50件以内であれば結果表示まで完結します。
まとめ
- 店頭FXは「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税(税率20.315%)、暗号資産は「雑所得」として総合課税(所得に応じて税率が変動)
- 店頭FXの損失は翌年以後3年間繰り越せるが、暗号資産の損失には繰越制度がない
- 店頭FXと暗号資産の損益は通算できないため、年末の損益調整はそれぞれの区分で個別に考える必要がある
- 店頭FXの申告は年間取引報告書1枚で完結しやすいが、暗号資産は取得価額の自己計算が必要で、ツールでの自動化が現実的な選択肢になる
- FXは証拠金を上回る損失が生じるおそれがあり、暗号資産は価格変動が大きい資産である点は、税金以前に押さえておきたいリスク
FXの確定申告の基本的な流れはFXの確定申告の基本、暗号資産の損益計算を自動化する方法は損益計算を自動化する方法にそれぞれ詳しくまとめていますので、あわせてご確認ください。
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本記事は一般的な情報提供であり、個別の税務判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。投資判断はご自身の責任でお願いします。