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メモリプールとは?ビットコインの未承認取引の行方と確認する方法

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メモリプールは「送金が消えてしまう場所」だと説明されることがありますが、実際は逆です。メモリプールは、まだブロックに取り込まれていない取引を、消さずに預かっておくための待合室にあたります。送金が止まって見えるのは取引が失われたからではなく、順番待ちの列に並んでいるからです。

ウォレットや取引所から送ったビットコインが「未承認」のまま動かない、相手には届いていない、かといって取り消しもできない。この記事では、その未承認の取引がいま実際どこにあるのか、何をもとに順番が決まるのか、そして自分の目で状況を確認する手順までを整理します。

読み終えるころには、送金画面を眺めて待つだけだった時間が、状況を確認して次の一手を選べる時間に変わっているはずです。ビットコインのブロック生成の仕組みと、公開されているブロックエクスプローラーが表示している項目を突き合わせて整理しました。順に見ていきましょう。

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メモリプールとは何か

メモリプール(mempool)とは、ネットワークに送信されたものの、まだブロックに取り込まれていない取引を一時的に保持しておく領域のことです。日本語では未承認取引プールと呼ばれることもあります。

ビットコインの送金は、送信ボタンを押した瞬間に確定するわけではありません。取引データはまずネットワーク上のノード(ビットコインの通信に参加しているコンピューター)へ伝わり、各ノードが自分のメモリプールにいったん保存します。マイナー(採掘者)はそのプールの中から取引を選んでブロックを組み立て、平均して約10分に1つのペースでブロックがつながっていきます。ブロックに取り込まれて初めて承認が1回付く、という順番です。

ネットワーク全体で共通の1つの列ではない

誤解されやすいのですが、メモリプールは世界に1つしかない公式の待機列ではありません。ノードごとに独立して持っており、中身は少しずつ違います。通信の届く早さや、各ノードが設定している保持上限によって差が出るためです。ブロックエクスプローラーで見えているのは、そのサービスが運用しているノードから見た景色だと理解しておくと混乱しません。

順番を決めるのは金額ではなく手数料率

1つのブロックに入れられるデータ量には上限があります。マイナーは限られた枠を埋めるとき、受け取れる手数料が大きくなる組み合わせを選びます。このとき見られているのは手数料の総額ではなく、データ1単位あたりの手数料です。一般に「サトシ/バイト」(sat/vB)という単位で表され、この値が高い取引ほど先に取り込まれます。

ここが直感と食い違うところです。1BTCを送る取引でも、0.001BTCを送る取引でも、データの大きさと手数料が同じなら扱いは変わりません。逆に、過去に細かい入金を何度も受け取ったアドレスから送ると取引データが大きくなり、同じ手数料額でも手数料率が下がって後回しになります。

手数料が安すぎたときに何が起きるか

混雑時に低い手数料率で送ると、より高い手数料率の取引に次々と追い越されます。数時間、混雑が続けば数日単位で未承認のままになることもあります。またノードは無制限に取引を抱え続けるわけではなく、保持上限に達すると手数料率の低い取引から破棄していきます。破棄されるとネットワーク上から消え、多くのウォレットでは一定時間後に残高が再び使える状態に戻ります。

mempool.spaceでの確認手順

状況を自分で確かめるなら、ブロックエクスプローラーを使います。中でもメモリプールの可視化に特化したmempool.spaceは、未承認取引の状況を把握するのに向いています。手順はシンプルです。

  1. ウォレットや取引所の送金履歴から、取引ID(トランザクションID、64桁の英数字)をコピーする
  2. mempool.spaceの検索欄に貼り付けて開く
  3. 表示された手数料率(sat/vB)と、画面上部に並ぶブロックの手数料帯を見比べる

画面上部には、これから作られると予測されるブロックが並んでいます。それぞれに含まれる取引の手数料帯が表示されているため、自分の取引の手数料率がどの帯に届いているかで、次のブロックに入りそうか、まだ先かがおおよそ判断できます。

見方の対応関係を整理すると、次のようになります。

画面で見えている状態 意味 取るべき行動
手数料率が直近ブロックの帯より高い 次かその次のブロックに入る見込み そのまま待つ
手数料率が帯の下限付近 混雑が緩めば取り込まれる 数時間単位で様子を見る
予測ブロックのどれにも届いていない 順番待ちが長期化する可能性 手数料の引き上げを検討
検索しても取引が見つからない そのノードに届いていない、または破棄された ウォレットからの再送信を試す

止まってしまった取引への対処

未承認のまま進まない場合、取り得る手段は主に2つです。どちらも取り消しではなく、より高い手数料率の取引で上書きするという発想に基づいています。

RBFで手数料を引き上げる

RBFは、送信済みの取引を同じ内容のまま手数料だけ上げて置き換える仕組みです。送信時にRBFを有効にしていた取引が対象で、対応ウォレットなら「手数料を上げる」といった項目から操作できます。ただし取引所からの出金など、送り手側の設定を自分で変更できない場合には使えません。

CPFPで受け取り側から動かす

CPFPは、未承認の取引で受け取った資金を、高い手数料を付けて自分宛に送り直す方法です。マイナーは親にあたる取引も一緒に取り込まないと子の取引を処理できないため、結果として親子まとめて承認されます。受け取る側からでも動けるのが利点です。

どちらも使えない場合は、承認されるか破棄されるのを待つことになります。急ぎの送金では、送信前に手数料設定を確認する習慣のほうが確実です。ウォレットの基本的な使い方は仮想通貨の始め方ガイドでも触れています。

取引所からの出金とメモリプールの関係

国内の取引所から出金する場合、手数料率をユーザーが細かく指定できないことが一般的です。複数ユーザーの出金をまとめて1つの取引として送る運用も行われており、その分の手数料設計は取引所側に委ねられます。コインチェックbitFlyerなど各社が送金手数料や反映の扱いを案内していますが、条件は改定されることがあるため、送る前に最新の公式情報を確認してください。

混雑の状況が読めるなら、急がない送金を落ち着いた時間帯に回すだけでもコストは変わります。メモリプールの滞留量が減っている時間帯は、同じ支払いでも早く承認される傾向があるとされています。

メモリプールから読み取れるネットワークの空気

メモリプールに溜まっている取引の総量は、ネットワークがどれだけ使われているかの目安になります。滞留が急増している局面では、取引所への入出金やオンチェーンでの資金移動が活発になっていることが多く、手数料も上がりやすくなります。

ただし、これは利用の多さを示すだけで価格の方向を示すものではありません。混雑を理由にした「いま送らないと損をする」といった誘導は、詐欺の常套句としても使われます。判断材料の一つとして扱い、詐欺の見分け方もあわせて押さえておくと安全です。技術面をさらに深掘りしたい方はテクニカル・技術解説のカテゴリーの記事も参考になります。

よくある質問(FAQ)

未承認の取引はキャンセルできますか

いったんネットワークに送信された取引を確実に取り消す方法はありません。RBFに対応していれば手数料を上げた取引で置き換えられますが、これも中身の差し替えであって取り消しではありません。

破棄されて手元に戻るケースはありますが、いつ戻るかは保証されません。宛先アドレスの入力ミスは取り返しがつかないため、送信前の確認が最大の防御になります。

承認は何回待てば安全ですか

用途によって異なります。少額の受け取りなら1回でも実用上は足りるとされる一方、高額では6回程度を目安にする運用が広く知られています。取引所側が独自に必要承認数を定めていることも多いため、入金先の案内を確認してください。

取引IDはどこで確認できますか

ウォレットや取引所の送金履歴の詳細画面に表示されます。64桁の英数字で、これをブロックエクスプローラーに貼り付ければ現在の状態を追えます。相手に着金状況を説明するときにも、この取引IDを共有するのが確実です。

メモリプールが空に近いときは手数料を最低にしてよいですか

滞留が少ない時間帯は低めの手数料率でも承認されやすくなります。ただし混雑は数十分で変化することがあり、極端に低く設定すると急な混雑で取り残されます。急ぎでない送金でも、最低帯より少し上を選んでおくと安心です。

免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。最新の情報は公式情報をご確認ください。

この記事について

執筆・編集:Bitcoin Analyze 編集部

金融庁・国税庁および各事業者の公式資料にあたり、基準日と定義を固定したうえで記事を作成しています。価格予測や利益保証は扱いません。事業者の条件は変更されるため、最終的な判断は公式情報をご確認ください。

主な参照先

Bitcoin Analyze 編集部

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