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ビットコインETF承認で価格はどうなったか?承認前後の値動きを検証

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2024年1月10日、米国の証券当局がビットコインの現物ETFを承認し、翌日から複数の銘柄が取引を開始しました。何年も却下され続けてきた申請がようやく通った、業界にとっては歴史的な出来事です。ところが承認の直後、ビットコイン価格は上ではなく下に動きました。

好材料が出たのになぜ下がったのか。当時この局面で買った人ほど、その疑問を今も抱えたままのはずです。この記事では、承認前後に何がどの順番で起きたのかを時系列で整理し、価格が押し下げられた仕組みと、その後どう反転していったのかを検証します。

読み終えるころには、次に大きな材料が出たときに発表で飛びつく以外の選択肢を自分で用意できるようになります。当時公開された値動きと、ETFの資金流出入として広く報じられた事実を照らし合わせて構成しました。順に見ていきましょう。

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承認前後に起きたことを時系列で見る

時期 できごと 価格の方向
2023年後半 大手運用会社の申請が相次ぎ、承認への期待が強まる 上昇基調
2024年1月上旬 承認間近との観測が広がる 4万ドル台後半まで上昇
1月10日 現物ETFが承認される 発表直後は上昇、その後反落
1月11日 各ETFの取引が開始 下落に転じる
1月下旬 既存ファンドからの資金流出が続く 4万ドル台前半まで下押し
2月から3月 新規ETFへの資金流入が上回る 最高値圏まで回復

おおまかに言えば、承認の瞬間が短期的な天井になり、そこから2週間ほどかけて2割前後の下落があったという流れです。数値は情報源によって幅があるため、正確な水準はご自身で価格チャートを確認してください。

なぜ承認されたのに下がったのか

期待は承認の前に織り込まれていた

相場は、事実が確定する前から期待を先に価格へ反映します。今回のケースでは、承認が濃厚と見られた2023年後半から数か月かけて買いが積み上がっていました。つまり承認当日に買った人は、すでに期待分が乗った価格を掴んでいたことになります。

そして事実が確定した瞬間、先回りして買っていた層には手仕舞う理由が生まれます。これがいわゆる噂で買って事実で売るという動きで、暗号資産に限らず株式市場でも繰り返し観察されてきた現象です。材料の良し悪しではなく、期待がどれだけ先に織り込まれていたかが価格の方向を決めるということです。

転換した既存ファンドからの資金流出

もう一つの要因が、それまで存在していた大型のビットコイン信託がETFへ転換されたことです。転換によって解約と売却の道が開き、含み益を抱えていた投資家の利益確定や、手数料の低い新規ETFへの乗り換えが一斉に起きたと広く報じられました。

新規ETFには買いが入っていたにもかかわらず、この流出が上回った期間は市場全体として売り超過になります。資金流入という言葉を見るときは、総額ではなく差し引きで見る必要がある、という教訓がここにあります。

期待に賭けたレバレッジの巻き戻し

承認前には、価格上昇を見込んだ証拠金取引の建玉が膨らんでいたとされています。価格が下向きに動き始めると、こうしたポジションは強制的な決済を伴って解消され、その売りがさらに下落を呼びます。イベント直後の値動きが一方向に加速しやすいのは、この連鎖が働くためです。

その後の展開:数か月かけて効いてきた資金流入

下落は続きませんでした。既存ファンドからの流出が一巡すると、新規ETFへの継続的な資金流入が需給の主役になり、2024年3月には過去最高値を更新する水準まで回復しています。ETFという受け皿が機能し始めるには、制度が動き出してから実際に資金が入るまでの時間差があったわけです。

つまりこのイベントは、短期では下落材料として作用し、中期では上昇材料として作用しました。同じニュースでも、どの時間軸で見るかによって評価が正反対になる好例です。ビットコインの需給構造に関する記事はビットコインのカテゴリにまとめています。

この一件から引き出せる4つの教訓

  1. 好材料そのものではなく、それがどれだけ価格に織り込まれているかを見る。数か月かけて上げてきた後の確定発表は、材料出尽くしになりやすい傾向があります。
  2. 資金流入の数字は差し引きで見る。片側だけを見ると需給を読み違えます。
  3. イベント当日に全額を投じない。発表前後は値動きが荒くなり、方向が定まるまでに時間がかかります。
  4. 時間軸を決めてから判断する。短期の下落と中期の上昇は矛盾しません。自分がどちらを取りに行っているのかを先に決めておく必要があります。

次の大型イベントに備える準備

実務的にできることは多くありません。まず、イベント前に買い増すなら金額を分けることです。発表前に一部、値動きが落ち着いてから残り、という形にすれば、当日の高値を全額で掴む事態は避けられます。

次に、価格が急変したときに使う口座をあらかじめ用意しておくことです。急落局面で口座開設や入金から始めると、対応できるころには相場が動き終わっています。bitFlyerのような国内取引所には積立の仕組みもあり、イベントに左右されずに買い付ける手段として選択肢に入ります。口座開設の流れは暗号資産の始め方ガイドで確認できます。

最後に、売買した記録をその都度残しておくことです。イベント前後は取引回数が増えやすく、後から損益を再現するのに手間がかかります。計算の考え方は暗号資産の税金ガイドにまとめました。相場観そのものの組み立て方は投資戦略のカテゴリもあわせてご覧ください。

よくある質問(FAQ)

噂で買って事実で売るは毎回当てはまりますか

いつも当てはまるわけではありません。この動きが強く出るのは、材料が事前に広く知られていて、期待による買いが十分に積み上がっている場合です。想定外のニュースや、市場がまだ織り込んでいない材料では、発表後にそのまま大きく動くこともあります。

承認直後に買ってしまった場合、どうすればよかったのでしょうか

結果論として言えるのは、一度に全額を投じないことでした。同じ金額でも数回に分けて買っていれば、その後の下落局面を買い増しの機会に変えられた可能性があります。すでに買ってしまった後で慌てて売り買いを繰り返すと、手数料と税務処理の負担だけが増える点にも注意してください。

ETFの資金流出入はどこで確認できますか

各運用会社が公表する残高データや、それを集計して報じる金融メディアで確認できます。日次で更新される数字ですが、単日の増減は振れが大きいため、数週間の傾向として見るほうが実態をつかみやすいとされています。

日本でも同じことが起きますか

制度が異なるため、そのまま同じ経路をたどるとは限りません。ただし、期待が先に価格へ織り込まれ、事実の確定で手仕舞いが出るという構図自体は市場に共通するものです。制度変更が話題になったときは、その材料がいつから語られていたのかを確認する習慣が役に立ちます。

免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。最新の情報は公式情報をご確認ください。

この記事について

執筆・編集:Bitcoin Analyze 編集部

金融庁・国税庁および各事業者の公式資料にあたり、基準日と定義を固定したうえで記事を作成しています。価格予測や利益保証は扱いません。事業者の条件は変更されるため、最終的な判断は公式情報をご確認ください。

主な参照先

Bitcoin Analyze 編集部

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