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海外移住すればビットコインの税金は逃れられる?出国税と現実を解説

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「海外に移住すれば、ビットコインの含み益に日本の税金はかからなくなる」と考えている方は少なくありません。しかし、この理解には見落としが潜んでいます。日本には「国外転出時課税制度」、いわゆる出国税と呼ばれる制度があり、一定の資産規模を超える人が海外へ転出する際には、保有資産の含み益に課税される仕組みがあります。暗号資産がこの制度の対象に入るかどうかを正しく理解していないと、移住による節税効果を見誤ってしまいます。

この記事では、出国税の対象になる資産の範囲、ビットコインなど暗号資産の扱い、そして移住先で実際にどのような課税が待っているのかを整理します。読み終える頃には、「移住すれば税金がなくなる」という単純な話ではないことと、安易な移住節税で見落としがちな落とし穴が理解できるはずです。

国税庁が公表している出国税の制度概要や、暗号資産に関する一般的な国際課税の考え方をもとに整理しました。順に見ていきましょう。

出国税(国外転出時課税制度)とはどんな制度か

国外転出時課税制度は、一定額以上の対象資産を持つ人が海外へ転出する際に、その含み益に対してあらかじめ課税する仕組みです。対象になるのは、対象資産の合計額がおおむね1億円以上であり、かつ国外転出の日前10年以内に国内に住所または居所を有していた期間が5年を超える人とされています。該当するかどうかや最新の要件は、国税庁の公表資料で確認するようにしてください。

対象資産に含まれるのは、株式や投資信託などの有価証券、未決済の信用取引・デリバティブ取引などです。もともとは、含み益を抱えたまま海外へ転出し、税負担の低い国で売却することで課税を回避する動きに対応するために設けられた制度とされています。

ビットコインなどの暗号資産は出国税の対象になるのか

結論から言うと、ビットコインをはじめとする暗号資産は、現行制度上は国外転出時課税制度の対象資産には含まれないとされています。対象資産は株式や投資信託などの「有価証券等」に限定されており、暗号資産はこの区分に該当しないためです。

ただし、この扱いが今後も変わらない保証はありません。暗号資産を巡る税制は近年たびたび見直されており、対象資産の範囲が拡大される可能性は否定できません。移住を計画する際は、その時点での最新の制度を確認することが欠かせません。暗号資産の税金の基本的な考え方は暗号資産の税金ガイドでも整理していますので、あわせて確認しておくと理解が深まります。

出国税の対象外でも「税金がゼロ」にはならない理由

暗号資産が出国税の対象外だとしても、移住すれば税金がまったくかからなくなるわけではありません。売却のタイミングによって、課税の考え方は次のように変わります。

タイミング・資産 課税の考え方
出国前に売却する場合 日本の居住者として、通常どおり雑所得等の対象になる
有価証券等(出国税の対象資産)を含み益のまま出国する場合 要件を満たせば国外転出時課税制度により含み益に課税されることがある
暗号資産を含み益のまま出国し、非居住者になってから売却する場合 日本での申告義務がなくなる可能性がある一方、移住先の税制に従って課税されるのが一般的

多くの国では、暗号資産の売却益に対して何らかの形でキャピタルゲイン課税を行っているとされています。日本で課税されないことと、税金そのものがなくなることは同じではありません。この違いを理解しないまま移住を決めると、想定していた節税効果が得られないことがあります。

移住先の課税ルールを確認すべきポイント

移住を検討する場合は、移住先の国が暗号資産の利益をどのように課税しているかを個別に確認する必要があります。キャピタルゲインに対する税率、申告の方法、非課税枠の有無は国ごとに大きく異なり、日本より有利な場合もあれば、そうでない場合もあります。

また、共通報告基準(CRS)と呼ばれる国際的な枠組みにより、海外の金融機関や一部の暗号資産取引所の口座情報が各国の税務当局の間で自動的に交換される仕組みが整備されつつあります。海外に資産を移せば把握されにくくなるという考え方は、以前よりも通用しにくくなっていると理解しておくべきでしょう。海外移住と税金の関係をさらに詳しく調べたい場合は、専門家が監修した書籍を参考にするのも一つの方法です。Amazonの検索結果から関連書籍を確認できます。

安易な移住節税で陥りやすい落とし穴

移住による節税を検討する際によくある誤解の一つが、住民票を海外に移すだけで「非居住者」になれるという考え方です。実際の税務上の判定では生活の本拠がどこにあるかが重視され、形式的な住所変更だけでは居住者として扱われ続けることがあります。家族の居住地や資産の所在、滞在日数なども含めて総合的に判断されるため、書類上の手続きだけで完結する話ではありません。

また、株式や自社株などまとまった含み益を持つ経営者や投資家が移住を検討する場合は、暗号資産以外の資産が出国税の対象になっていないかもあわせて確認する必要があります。節税だけを目的に移住や資産の組み替えを勧める業者の中には、実態を伴わない手法を提案するケースも見られます。こうした提案を見極める視点は詐欺の見分け方ガイドでも紹介しているので、参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

出国税の対象になるのはどんな人ですか?

対象資産の合計額がおおむね1億円以上あり、国外転出の日前10年以内に国内に住所または居所を有していた期間が5年を超える人が対象とされています。該当するかどうかは資産全体の状況によって判断が変わるため、心当たりがある場合は早めに専門家へ相談することをおすすめします。

移住後に暗号資産を売却した場合、日本への申告は必要ですか?

日本の非居住者になった後の暗号資産の売却であれば、日本での申告義務は基本的に生じないと考えられています。ただし、出国した年やそれ以前の取引については居住者として申告が必要になる場合があるため、切り分けを誤らないようにしましょう。確定申告全般の考え方は税金・確定申告カテゴリにまとめています。

海外の取引所を使えば日本の税務署に把握されませんか?

共通報告基準(CRS)などの国際的な情報交換の枠組みが整備されつつあり、海外の金融機関の口座情報が把握される可能性は以前より高まっているとされています。把握されにくいという前提で行動するのはリスクが大きいと考えておくべきです。

移住による節税を検討する場合、最初に何をすべきですか?

まずは自分の資産構成が出国税の対象になり得るかどうかを整理し、移住先の税制についても事前に調べることが欠かせません。判断を誤ると想定より税負担が重くなることもあるため、国際税務に詳しい税理士に早い段階で相談するのが安全です。

免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。最新の情報は公式情報をご確認ください。

判断に迷う論点は、先に確認したほうが早い

この記事で扱ったのは、公開されている情報から言える一般的な扱いです。実際の申告では、自分の取引履歴に当てはめたときに判断が要る場面が出てきます。区分の判定、過年度の修正、複数の論点が重なる場合などです。

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この記事について

執筆・編集:Bitcoin Analyze 編集部

金融庁・国税庁および各事業者の公式資料にあたり、基準日と定義を固定したうえで記事を作成しています。価格予測や利益保証は扱いません。事業者の条件は変更されるため、最終的な判断は公式情報をご確認ください。

主な参照先

Bitcoin Analyze 編集部

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