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キーワード: 確定申告・税金・仮想通貨
「仮想通貨を家族に贈りたいけど、贈与税はかかるの?」

「親が保有していた暗号資産を相続することになったけど、どう手続きすればいい?」
こんな疑問を持っている方が増えています。
暗号資産が一般的な資産として認知されるようになった今、贈与・相続の局面でもきちんと法的・税務的な取り扱いを理解しておくことが重要です。
この記事では、仮想通貨の贈与税・相続税の計算方法から、取引所での名義変更手続き、申告漏れのリスクまでを網羅的に解説します。
「知らなかった」では済まされない税務の話を、できるだけわかりやすくまとめました。
【結論】仮想通貨の贈与・相続税の取り扱いとは、ビットコイン・仮想通貨分野において重要な概念です。本記事では、その仕組みや特徴、活用方法について詳しく解説します。
仮想通貨は「財産」として課税対象になる
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暗号資産の法的位置づけ
まず前提として、仮想通貨(暗号資産)は日本の税法上「財産」として取り扱われます。
不動産・株式・現金などと同様に、贈与や相続の対象となり、それぞれの税金が課されます。
国税庁は2017年以降、仮想通貨に関する税務取り扱いについて複数の通知・FAQ等を公表しており、現在では比較的明確な指針が示されています。
ただし、暗号資産の評価・管理は従来の資産と異なる特殊性を持っており、実務上の取り扱いには注意が必要な点も多くあります。
暗号資産特有の課税上の特徴
暗号資産が従来の資産と異なる主な点は次のとおりです。
- 価格が24時間365日変動するため、「いつの時点の価格」で評価するかが重要
- 取引所に預けている場合と、ハードウェアウォレットなどで自己管理している場合で手続きが異なる
- 秘密鍵の管理が適切でないと、資産へのアクセス自体が失われるリスクがある
- 取引履歴の追跡・管理が複雑になりやすい
仮想通貨の贈与税の計算方法
贈与税の基本
贈与税は、1年間(1月1日〜12月31日)に贈与を受けた財産の合計額が基礎控除(110万円)を超えた場合にかかります。
仮想通貨を贈与する場合、贈与した時点の仮想通貨の価値(時価)をもとに課税対象額を計算します。
計算式は次のとおりです。
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課税対象額 = 贈与時点の時価 – 基礎控除110万円
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贈与時点の「時価」の評価方法
仮想通貨の時価の評価方法については、国税庁の通達(令和元年12月の財産評価基本通達の改正等)に基づき、次のように定められています。
取引所に上場している暗号資産の場合
- 贈与日における主要取引所の取引価格(終値または最終取引価格)が時価の目安となります
- 複数取引所の価格を参照し、最も客観的と考えられる価格を採用します
取引所に上場していないトークンの場合
- 評価が難しく、専門家(税理士)との相談が必要になるケースが多いです
- 取引実績がほとんどない場合は評価が困難なため、実態に応じた個別判断が求められます
具体的な計算例
例えば、2025年12月31日にビットコイン0.1BTCを子どもに贈与した場合を考えてみましょう。
- 贈与日のビットコイン時価:1BTC = 1,500万円
- 贈与した0.1BTCの時価:150万円
- 基礎控除:110万円
- 課税対象額:150万円 − 110万円 = 40万円
この40万円に対して贈与税の税率が適用されます。
なお、贈与税の税率は課税対象額に応じて10〜55%の累進税率となっています(一般贈与の場合)。
贈与者側にも税金がかかる可能性
贈与を受けた側(受贈者)に贈与税がかかるのはもちろんですが、贈与を行った側(贈与者)にも注意が必要です。
仮想通貨を贈与した時点で、贈与者が仮想通貨を「売却」したものとみなされることがあります。
具体的には、贈与時の時価が取得原価を上回っていた場合、その差額が所得(雑所得)として課税対象となる可能性があります。
これは「みなし譲渡」の概念に近い考え方であり、贈与を検討する際には贈与者の税務状況も合わせて確認することが重要です。
仮想通貨の相続税の取り扱い
相続時の評価方法
被相続人(亡くなった方)が保有していた仮想通貨は、相続開始日(死亡日)の時価で評価されます。
評価方法は贈与時と同様で、主要取引所の相続開始日における取引価格を用います。
複数の銘柄を保有していた場合は、すべての銘柄について個別に時価評価を行います。
国税庁のQ&Aでは、「相続開始時に国内の主要な暗号資産交換業者が公表している最終価格または最終取引価格を参照する」という指針が示されています。
相続税の計算の流れ
相続税の計算は次の手順で行います。
- 遺産総額の把握:不動産・預金・有価証券・仮想通貨など全財産を洗い出し、各々の時価で評価する
- 相続税の基礎控除を差し引く:基礎控除 = 3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)
- 課税遺産総額に税率を適用:法定相続人の取得分に応じて10〜55%の税率
- 申告と納付:相続開始日から10か月以内に申告・納付
仮想通貨が遺産総額に占める割合が大きい場合、相続税の負担が相当程度になる可能性があります。
特に価格が急騰している時期の相続では、注意が必要です。
取引所での相続手続き
被相続人が取引所口座を持っていた場合、相続人は取引所に対して相続手続きを行う必要があります。
主な国内取引所での相続対応フローは次のとおりです。
一般的な手続きの流れ
- 取引所のカスタマーサポートに「相続が発生した旨」を連絡する
- 必要書類(死亡診断書・戸籍謄本・遺産分割協議書など)を提出する
- 取引所が書類を確認した後、残高の出金または相続人口座への移転手続きを行う
取引所によって必要書類や手続き期間が異なります。
Coincheck、bitFlyer、GMOコインなどの主要取引所は、それぞれサポートページに相続手続きの案内を掲載しています。
手続きには数週間〜1か月程度かかるケースもあるため、早めに連絡を取ることが重要です。
秘密鍵の管理問題:相続で最も注意すべきポイント
取引所に預けている仮想通貨は、手続きさえ踏めば相続できますが、個人で秘密鍵を管理していた仮想通貨(ハードウェアウォレット・ソフトウェアウォレット)は別問題です。
秘密鍵が分からない場合、そのウォレットの仮想通貨は誰もアクセスできなくなります。
「パスワードが分からないため、数億円分のビットコインが永久にアクセス不能になった」という事例は海外でも複数報告されています。
相続対策として、次の点を生前に整備しておくことが重要と考えられます。
- 秘密鍵・シードフレーズを安全な場所(銀行の貸金庫など)に保管する
- 相続人に保管場所・アクセス方法を知らせておく(ただし生前に盗まれないよう注意)
- 公正証書遺言に仮想通貨の存在と管理方法を記載する
相続対策としての仮想通貨の特性
仮想通貨を相続対策に活用するメリット
仮想通貨は従来の資産とは異なる特性を持っており、相続対策において独自のメリットが考えられます。
移転の容易性
不動産のような登記手続きや、株式のような名義書換手続きが不要で、秘密鍵さえあれば世界中に即時で移転できます。
国境をまたいだ資産移転においても比較的容易に扱える点は、グローバルな資産管理の文脈では注目に値します。
現物保管が不要
金・宝石・不動産などと異なり、物理的な保管場所が不要です。
適切にデジタルで管理することで、保管コストを最小化できる可能性があります。
少額から分割しやすい
ビットコインは最小単位「1サトシ(0.00000001BTC)」まで分割可能であり、遺産分割の際に細かく分けやすいという特性があります。
不動産のように「誰が相続するか」で揉めやすい資産とは性質が異なります。
仮想通貨を相続対策に活用するデメリット・リスク
一方で、相続対策に仮想通貨を活用する際のデメリットも見逃せません。
価格変動リスク
相続開始日(死亡日)の時価で評価されるため、相続税の申告・納付期限(10か月)までの間に価格が大幅に下落しても、評価額は変わりません。
「相続した時は評価額が高かったが、実際に売却した時には大きく価格が下がっていた」というケースでは、売却資金で相続税を払えない事態になりかねません。
管理の複雑さ
秘密鍵の管理が不適切だと資産へのアクセスを失うリスクがあります。
また、複数のウォレット・取引所に分散している場合、相続人が全ての資産を把握できない可能性もあります。
法的整備の途上
仮想通貨の相続に関する法律・税務取り扱いは現在も整備が続いており、解釈が変わる可能性があります。
将来の法改正が現在の計画に影響を与えることも考えられます。
申告漏れのリスクと対策
税務当局による把握能力の向上
国税庁は近年、仮想通貨に関する税務調査を強化しています。
特に次のルートから情報収集が行われていると考えられます。
- 国内取引所からの情報提供:取引所はマイナンバーと口座を紐付けており、一定の取引情報を税務当局と共有する仕組みが整備されています
- KYC情報の活用:本人確認の強化により、口座保有者と実際の資産状況の照合が容易になっています
- トラベルルールの適用:大口送金・受取の情報が記録されるようになっています
「バレないだろう」と申告を怠ることは、現在の環境では非常にリスクが高いと言えます。
申告漏れが発覚した場合のペナルティ
申告漏れ・無申告が発覚した場合、次のようなペナルティが課される可能性があります。
悪質と判断された場合は、刑事罰(懲役または罰金)の対象になる可能性もあります。
申告漏れを防ぐための対策
仮想通貨の贈与・相続で申告漏れを防ぐために取るべき主な対策は次のとおりです。
取引履歴の管理
- 取引所の取引履歴を定期的にCSVなどでダウンロード・保存しておく
- 保有銘柄・ウォレットアドレス・秘密鍵の一覧を整理しておく
専門家への相談
- 仮想通貨の相続・贈与が発生した場合は、仮想通貨に詳しい税理士への相談を検討する
- 「暗号資産の相続・贈与に詳しい」と明示している事務所を選ぶことが重要です
ツールの活用
- 国内では「Gtax」「Cryptact」「kryptos」など、仮想通貨の損益計算・申告補助ツールがあります
- これらのツールを活用することで、複雑な計算ミスを防ぎやすくなります
生前対策:今すぐできる仮想通貨の相続準備
保有資産の一覧化
まず、自分が保有しているすべての仮想通貨資産を一覧化しましょう。
- どの取引所のどのアカウントに何を持っているか
- ウォレット(MetaMask等)に保管している資産がある場合はそのアドレス
- ハードウェアウォレット(Ledger等)を使っている場合はその保管場所
- シードフレーズ(回復フレーズ)の保管場所
この一覧を「遺産目録」として作成し、信頼できる場所に保管しておくことで、相続人がスムーズに手続きを進められます。
エンディングノートへの記載
エンディングノートに仮想通貨の存在と管理方法を記載しておくことが重要です。
ただし、シードフレーズや秘密鍵をそのまま書くのは盗難リスクがあるため、「保管場所を知らせる方法」を記載する形が安全です。
たとえば「銀行の貸金庫の中に封筒があり、そこに詳細が書かれている」という形にすることで、生前は安全に管理しつつ、死後は相続人が確実にアクセスできます。
税制改正後の相続・贈与戦略
2028年から申告分離課税20%が施行される見込みです。
贈与を計画している場合、2028年以降に贈与したコインを受贈者が売却した際の税負担が軽くなる可能性があります。
ただし贈与税自体は現行制度のままになるため、贈与戦略全体を税理士と相談することをおすすめします。
取引所ごとの相続対応まとめ
各取引所によって相続手続きの流れが異なります。
主な取引所の相続対応方針を確認しておきましょう。
- Coincheck:相続手続きのサポートページあり、必要書類を問い合わせで確認できる Coincheckで無料口座開設
- bitFlyer:相続に関する問い合わせ窓口あり bitFlyerで無料口座開設
- GMOコイン:カスタマーサポートへの連絡から手続き開始 GMOコインで無料口座開設
- SBI VCトレード:SBIグループの充実したサポート体制 SBI VCトレードで無料口座開設
相続が発生したら、まず各取引所のサポートに連絡して必要書類を確認することから始めましょう。
まとめ
仮想通貨の贈与・相続は、従来の資産と同様に税務申告が必要ですが、価格変動・秘密鍵管理・取引履歴の複雑さなど独自の課題があります。
主なポイントをまとめると次のとおりです。
- 贈与税:贈与時の時価が110万円を超えた場合に課税。贈与者にも「みなし譲渡課税」が生じる可能性がある
- 相続税:相続開始日の時価で評価。取引所手続きと秘密鍵管理の両面で備えが必要
- 申告漏れ:税務当局の把握能力は年々向上しており、適切な申告が不可欠
- 専門家相談:金額が大きい場合や手続きに不安がある場合は、税理士への相談を強く推奨します
よくある質問(FAQ)
Q1. 仮想通貨を子どもに毎年110万円以下で贈与する「暦年贈与」はできますか?
理論上は可能です。
毎年1月1日〜12月31日の間に贈与した仮想通貨の時価が110万円以下であれば、贈与税はかかりません。
ただし、暗号資産は価格変動が大きいため、贈与のたびに時価を確認して控除額以内に収まっているか確認する必要があります。
また、定期的・定額の贈与は「定期贈与」とみなされ、初年度にまとめて課税される可能性があります。税理士への確認を推奨します。
Q2. 亡くなった親の仮想通貨のパスワードが分かりません。どうすれば資産を取り戻せますか?
取引所に預けている場合は、取引所への相続手続きを通じて回収できます。
個人管理のウォレット(ハードウェアウォレット・ソフトウェアウォレット)の場合は、パスワードやシードフレーズが不明であれば、現実的に資産の回収は非常に困難です。
「ウォレットリカバリー専門業者」に依頼するサービスも存在しますが、成功率・費用は様々であり、詐欺業者も存在するため慎重な判断が必要です。
Q3. 仮想通貨を相続したのに価格が下落して相続税が払えそうにありません。どうすればよいですか?
相続税の納付は現金が原則ですが、一定の条件下で「延納(分割払い)」や「物納(現物で納付)」が認められる制度があります。
ただし、仮想通貨そのものが物納の対象になるかどうかは現時点では明確ではなく、基本的には売却して現金化してから納付することになると考えられます。
相続後の価格下落リスクを踏まえ、相続が発生した早期の段階で税理士に相談することを強くお勧めします。
Q4. 仮想通貨をウォレットに移してから贈与した場合、評価はどうなりますか?
ウォレット(自己管理の形式)に移した後で贈与する場合でも、贈与時点の時価(主要取引所の価格を参照)で評価されます。
取引所を経由していないからといって、課税が免除されるわけではありません。
Q5. 海外取引所に預けている仮想通貨も相続の対象になりますか?
はい、被相続人が日本に居住していた場合(居住無制限納税義務者)は、国内外を問わず、保有していた全財産が相続税の対象になります。
海外取引所の資産も申告が必要です。海外取引所による手続きは取引所ごとに異なるため、早めに確認することが重要です。
Q6. 仮想通貨の評価額が相続開始後に大きく下落した場合、相続税の再評価はできますか?
相続税の評価は「相続開始日(死亡日)の時価」で確定します。
その後の価格変動で評価額が変わることはなく、相続税を再評価・減額してもらうことは原則できません。
相続税の納付前に大幅な価格下落があった場合は、現物売却で現金化して納付するか、延納制度を検討することになります。
Q7. 親が仮想通貨を保有していたことを知らなかった場合はどうすればいいですか?
相続後に仮想通貨の存在が判明した場合、申告期限(相続開始から10か月)を過ぎていても「修正申告」で対応できます。
早めに税理士に相談し、取引所に問い合わせて故人の口座情報を確認しましょう。取引所によっては故人の口座検索サービスを提供していることもあります。
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