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ビットコインアドレスの種類の違いとは?bc1p・bc1q・3・1の見分け方

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ビットコインのアドレスは、先頭の文字を見るだけで4つの形式に分類できます。「1」から始まるもの、「3」から始まるもの、「bc1q」から始まるもの、そして「bc1p」から始まるものです。同じビットコインを受け取るための住所でありながら、この4つは登場した時期も、送金にかかる手数料も、対応しているウォレットや取引所の範囲も異なります。

取引所の出金画面にアドレスを貼り付けたら「このアドレス形式には対応していません」と弾かれた。あるいは同じ金額を送ったはずなのに、手数料の表示が前回と違った。そうした引っかかりの多くは、この形式の違いから生まれています。

この記事では、4形式の見分け方、手数料が変わる理由、送金前に確認しておきたい互換性の落とし穴を順に整理します。読み終えるころには、初めて見るアドレスでも先頭の数文字だけで「これはどの形式で、自分のウォレットから送れるのか」を判断できるようになり、送金前の不安がなくなるはずです。執筆にあたっては、各形式の仕様が定められたBIP(ビットコインの改善提案書)と、国内主要取引所が公開しているアドレス形式の対応案内を突き合わせて確認しました。順に見ていきましょう。

先頭の文字で分かる4つのアドレス形式

まずは全体像です。ビットコインのアドレスは、その資金を誰がどうやって使えるようにするか(専門的には「ロックの掛け方」)の違いによって、次の4形式に整理できます。

先頭の文字 通称 技術的な呼び名 使えるようになった時期 文字数の目安
1 Legacy(レガシー) P2PKH 2009年〜 26〜34文字
3 ネストSegWit P2SH 2012年〜(SegWit利用は2017年〜) 34文字前後
bc1q ネイティブSegWit P2WPKH(Bech32形式) 2017年〜 42文字前後
bc1p Taproot(タップルート) P2TR(Bech32m形式) 2021年〜 62文字前後

ここで押さえておきたいのは、4形式はすべて同じビットコインを受け取るためのもので、優劣ではなく世代の違いであるという点です。古い形式に送ったからといってコインが別物になるわけではありません。

1から始まるLegacy形式

ビットコインが公開された当初から使われている、最も古い形式です。互換性という一点においては最強で、これまでに作られたほぼすべてのウォレットとサービスが送金先として受け付けます。相手のシステムが古そうで不安なとき、確実に届く選択肢がこれです。

一方で、後述するデータ構造の効率化の恩恵を受けられないため、このアドレスを使った送金は同じ内容でも手数料が高くつきやすい傾向があります。

3から始まるP2SH形式

もともとは「複数人の署名がそろわないと動かせない資金」など、複雑な条件を扱うために設計された形式です。2017年にSegWit(セグウィット。署名データをトランザクション本体から切り離す仕組み)が導入された際、古いウォレットからでもSegWitの恩恵を受けられるよう、この3形式の内側にSegWitを入れ子にする方式が広まりました。これがネストSegWitと呼ばれるものです。

Legacyとほぼ同等の広い互換性を保ちながら、手数料はLegacyより抑えられます。過渡期の橋渡し役として、いまも多くのサービスが標準採用しています。

bc1qから始まるネイティブSegWit形式

SegWitの効率をそのまま活かす形式で、現在の実質的な標準です。英小文字と数字だけで構成され、紛らわしい文字(大文字のI、小文字のl、数字の1と0など)を混同しないよう設計されたBech32という表記方式を使っています。文字起こしの誤りに強く、読み上げでも伝えやすいのが特徴です。

3形式のような入れ子構造を挟まないぶん、送金時のデータ量が最も小さくなります。特別な事情がなければ、受け取り用アドレスはこの形式を選んでおけば大きく外しません。

bc1pから始まるTaproot形式

2021年に有効化された最も新しい形式です。表記はbc1で始まる点が同じですが、内部の検算方式がBech32mという改良版に変わっているため、bc1qとは別物として扱う必要があります。複雑な支払い条件を単純な送金と見分けがつかない形にまとめられる特性があり、プライバシーと効率の両面で優れているとされています。

ただし、対応の広がりはbc1qより遅れました。現在は主要な取引所やウォレットの多くが対応済みですが、周辺サービスや古いソフトでは未対応のケースがまだ残ります。

形式によって手数料が変わる理由

ビットコインの送金手数料は、送る金額ではなくトランザクションのデータの大きさで決まります。混雑した道路の通行料が、荷物の価値ではなく車体のサイズで決まるようなものだと考えてください。だからこそ、同じ1万円分の送金でもアドレス形式で手数料が変わります。

SegWitの導入時、署名データはトランザクション本体から切り離され、サイズの計算上4分の1に割り引かれる扱いになりました。この割引を受けられるかどうかが、形式ごとの差の正体です。おおまかな傾向は次のとおりです。

  • Legacy(1〜):割引を受けられず、データ量が最も大きい
  • ネストSegWit(3〜):割引を受けられるが、入れ子構造のぶん余分なデータが乗る
  • ネイティブSegWit(bc1q〜):割引をそのまま受けられ、データ量が小さい
  • Taproot(bc1p〜):単純な送金ではbc1qと同程度、複雑な条件を扱う場合に有利

実際の削減幅は送金の構成によって変わりますが、Legacyからネイティブ SegWitに切り替えるとデータ量が2割から4割ほど小さくなるケースが一般的とされています。手数料の単価はネットワークの混雑状況で日々大きく変動するため、送金前にウォレットの見積もり表示や公式の案内で確認してください。ネットワーク手数料そのものの考え方は、技術解説カテゴリの記事もあわせて読むと理解が深まります。

送る側と受け取る側、どちらの形式が効くのか

ここは誤解が多いところです。手数料に大きく影響するのは送る側が過去に受け取ったときのアドレス形式です。自分の資金がどの形式のアドレスに入っているかで、それを動かすときのデータ量が決まるからです。受け取り先のアドレス形式も多少は影響しますが、影響度は送る側ほど大きくありません。

つまり、将来の送金手数料を抑えたいなら、受け取りの段階からbc1q形式を使っておくのが効きます。

仕組みまで踏み込むなら、章立てされた1冊が早いことがあります

暗号技術やコンセンサスの前提から順に追いたい場合は、体系立った書籍のほうが理解が早く済みます。この分野は版によって扱う範囲が変わるので、目次と発行年を確認してから選んでください。

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送金前に確認したい互換性の落とし穴

形式の違いが実害になるのは、ほぼ送金の場面です。つまずきやすいポイントを挙げます。

送り出す側が新しい形式に対応していない

bc1qやbc1pへの送金は、送る側のサービスが対応していなければ実行できません。多くの場合はエラーで弾かれるだけで資金は減りませんが、まれに送金画面に進めてしまう設計もあります。コインチェックbitbankのような国内取引所は各アドレス形式への対応状況を公式ヘルプで案内していますので、初めて使う出金先には少額でテスト送金してから本番の金額を送るのが確実です。

bc1で始まっていてもビットコインとは限らない

他のブロックチェーンも似た表記方式を採用しています。「ltc1」で始まるものはライトコイン、「tb1」で始まるものはビットコインのテストネット(開発用の別ネットワーク)です。先頭が「bc1」であることまで含めて確認してください。異なるチェーンへ送ってしまった資金は、原則として取り戻せません。

大文字と小文字の混在

bc1で始まるアドレスは、すべて小文字またはすべて大文字で表記されます。一部だけ大文字になっているものはコピー時に壊れた可能性が高く、そのまま貼り付けると無効と判定されます。

クリップボードの書き換えに注意する

アドレスにはチェックサム(打ち間違いを検出する仕組み)が組み込まれているため、単純なタイプミスはほぼ弾かれます。しかし、コピーしたアドレスを攻撃者のアドレスにすり替えるマルウェアは、有効な別アドレスに置き換えてきます。貼り付けた後に先頭4文字と末尾4文字を目視で照合する習慣をつけてください。この手口の詳細と対策は詐欺の見分け方ガイドで整理しています。

結局どの形式を選べばよいか

用途別に整理します。

  • 取引所から自分のウォレットへ引き出す:bc1q(ネイティブSegWit)。手数料と互換性のバランスが最も取りやすい
  • 相手の対応状況が分からない送金を受け取る:3形式(ネストSegWit)。広い互換性を保ちつつ手数料も抑えられる
  • 古いサービスや業務システムからの入金:1形式(Legacy)。確実性を最優先する場合の保険
  • 長期保管や複数署名での管理:bc1p(Taproot)。対応済みのウォレットで完結するなら選ぶ価値がある

現代のウォレットは複数形式のアドレスを同時に管理でき、受け取り画面で形式を切り替えられるものがほとんどです。「1つに決めなければならない」と考える必要はありません。まとまった金額を自分で保管する段階に入ったら、専用機器での管理も検討したいところです。選び方はハードウェアウォレットガイドで解説していますが、製品の実勢価格や在庫はAmazonのハードウェアウォレット一覧でも確認できます。

送金ミスを防ぐ4ステップ

  1. 受け取り側のアドレスをコピーし、先頭が「1」「3」「bc1q」「bc1p」のどれかを確認する
  2. 送り出す側のサービスがその形式に対応しているか、公式ヘルプで確認する
  3. 初回は最小単位に近い少額でテスト送金し、着金を確認する
  4. 本番の送金前に、貼り付けたアドレスの先頭4文字と末尾4文字を目視で照合する

この4ステップを踏めば、形式の違いが原因の失敗はほぼ防げます。取引所の口座を開くところから順に進めたい方は、始め方ガイドもあわせてご覧ください。

よくある質問(FAQ)

1から始まる古いアドレスに送ったビットコインは、使えなくなりますか

使えなくなることはありません。Legacy形式は現在も有効で、そのアドレスの秘密鍵を持っていれば通常どおり送金できます。ただし、そこから送り出す際の手数料は新しい形式より高くなりやすいため、まとまった資金であれば手数料が落ち着いている時期にbc1q形式のアドレスへ移しておくと、その後の送金が軽くなります。

bc1qとbc1pは同じウォレットで管理できますか

Taproot対応をうたっているウォレットであれば、同じ復元フレーズ(バックアップ用の単語列)から両方の形式のアドレスを生成して管理できます。ただし、対応していないウォレットに復元フレーズを入れた場合、bc1pのアドレスに入っている資金が残高として表示されないことがあります。資金が消えたわけではなく、対応ウォレットで復元し直せば表示されます。

形式の違うアドレス同士で送金できますか

できます。Legacyのアドレスから直接Taprootのアドレスへ送ることも、その逆も可能です。制約になるのは形式の組み合わせではなく、送り出す側のサービスやソフトが受け取り側の形式を認識できるかどうかという一点です。

アドレスは毎回変えたほうがよいのでしょうか

受け取りのたびに新しいアドレスを使うことが推奨されています。ブロックチェーン上の記録は誰でも閲覧できるため、同じアドレスを使い続けると受け取り履歴と残高が第三者に紐づけて把握されやすくなるためです。多くのウォレットは受け取り画面を開くたびに新しいアドレスを自動で発行しますが、過去に発行したアドレスも引き続き有効なので、古いアドレスに着金しても問題ありません。

免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではありません。最新の情報は公式情報をご確認ください。

この記事について

執筆・編集:Bitcoin Analyze 編集部

金融庁・国税庁および各事業者の公式資料にあたり、基準日と定義を固定したうえで記事を作成しています。価格予測や利益保証は扱いません。事業者の条件は変更されるため、最終的な判断は公式情報をご確認ください。

主な参照先

Bitcoin Analyze 編集部

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