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※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。税務上の最終判断は、国税庁の最新情報と所轄税務署・税理士への確認を優先してください。
仮想通貨(暗号資産)の移動平均法は、暗号資産を取得するたびに平均取得単価を更新する方法です。総平均法は、その年の取得分を年単位でまとめて平均します。
結論は次の3点です。
- 評価方法は暗号資産の種類ごとに、総平均法または移動平均法から選びます
- 届出をしなかった場合は総平均法になります
- 方法を変更するには、変更する年の3月15日までに承認申請が必要です
単に有利な結果が出た方を申告時に選び直す仕組みではありません。この記事では、両方式で年間損益が変わる例と、届出・変更の期限を国税庁資料に沿って整理します。
移動平均法と総平均法の違い
| 比較項目 | 移動平均法 | 総平均法 |
|---|---|---|
| 平均単価を計算する時点 | 暗号資産を取得するたび | その年の取得分をまとめて年単位 |
| 年の途中の損益把握 | その時点の平均単価で把握しやすい | 年末まで最終単価が確定しない |
| 計算負担 | 取引ごとの再計算が必要 | 年間合計を使いやすい |
| 届出をしない場合 | 自動では選ばれない | 総平均法になる |
| 年間取引報告書を使う国税庁計算書 | 移動平均法用 | 総平均法用 |
国税庁は移動平均法と総平均法の両方の計算書を公開しています。暗号資産交換業者の年間取引報告書を利用する場合は、国税庁が総平均法用の計算書を案内しています。
その年の購入と売却を入れると、2つの方法それぞれの実現損益と差額を計算します。初期値は記事中の例です。
| 種別 | 数量 | 単価(円) |
|---|---|---|
このほかの計算ツールは 仮想通貨の計算ツール一覧 にまとめています(税金・損益・積立・マイニング)。
申告が必要かどうかは 20万円ルール判定ツール で確認できます(住民税の扱いも同時に表示します)。
実際の申告では、その年の全取引を漏れなく時系列に並べたうえで計算します。複数の取引所を使っていれば、まずCSVを1本にまとめるところからです。取引履歴を読み込ませれば、総平均法・移動平均法の両方が自動で出ます。
無料で年間損益を計算してみる →PR・クリプタクト(株式会社pafin)。対応取引所や機能は変更されることがあるため、最新の内容は公式サイトでご確認ください。本記事は一般的な情報提供であり、個別の税務判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。
税務の話は個別の論点を追うより、区分と計算方法の全体像を先に押さえたほうが判断が早くなります。制度は改正されるので、発行年を必ず確認してください。
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移動平均法の計算式
移動平均法では、新しく取得した直後の平均単価を次のように更新します。
更新後の平均単価 =(取得前の保有原価 + 今回の取得価額)÷(取得前の保有数量 + 今回の取得数量)
売却時は、直前までの平均単価に売却数量を掛けて取得原価を求めます。売却しただけでは残った暗号資産の1単位当たり平均単価は変わりません。
総平均法の計算式
総平均法では、前年から繰り越した数量・原価と、その年に取得した数量・原価をまとめて平均します。
年間の平均単価 =(年初保有分の原価 + 年中取得分の原価合計)÷(年初保有数量 + 年中取得数量)
年の途中で売却していても、その年に後から取得した分を含めて年間の平均単価を計算します。このため、取得と売却の順番によっては移動平均法と年間損益が異なります。
同じ取引でも年間損益が変わる計算例
手数料を無視し、年初残高がないものとして次の取引を考えます。
- 1月:1 BTCを300万円で購入
- 3月:0.5 BTCを1 BTCあたり400万円で売却(受取額200万円)
- 7月:1 BTCを600万円で購入
移動平均法の場合
3月の売却直前の平均単価は300万円です。売却した0.5 BTCの取得原価は150万円なので、売却益は50万円です。
- 売却額:200万円
- 取得原価:300万円 × 0.5 BTC = 150万円
- 売却益:200万円 − 150万円 = 50万円
7月の購入後は、残っていた0.5 BTCの原価150万円と、新たに買った1 BTCの原価600万円を合計します。保有1.5 BTC、原価750万円なので、新しい平均単価は500万円です。
総平均法の場合
その年に購入した2 BTCの取得価額は合計900万円です。年間平均単価は450万円になり、3月に売却した0.5 BTCの取得原価は225万円です。
- 年間平均単価:900万円 ÷ 2 BTC = 450万円
- 売却額:200万円
- 取得原価:450万円 × 0.5 BTC = 225万円
- 売却損:200万円 − 225万円 = マイナス25万円
この例では、移動平均法は50万円の利益、総平均法は25万円の損失となり、差は75万円です。ただし、申告時に結果を見て好きな方を選ぶことはできません。事前に選定した方法を継続して使います。
初めて取得した年の届出期限
暗号資産を新たに取得した場合、または従来と異なる種類の暗号資産を取得した場合は、取得した年分の確定申告期限までに評価方法を届け出ます。暗号資産の種類ごとに選定します。
国税庁の届出手続ページでは、届出をしなかった場合は総平均法になると明記されています。移動平均法を使うつもりなら、計算ツールの設定だけでなく届出の有無も確認してください。
評価方法を変更するときの期限
現在の方法から変更する場合は、変更しようとする年の3月15日までに「所得税の(有価証券・暗号資産)の評価方法の変更承認申請書」を提出します。
国税庁の審査基準では、現在の方法を採用してから原則3年を経過しているか、変更後も所得金額を適正に計算できるかなどが確認されます。提出だけで即時に自由変更できるわけではありません。
2026年の分離課税改正と混同しない
令和8年度税制改正の大綱には、一定の暗号資産取引を20%の分離課税にする措置と、一定の損失について3年間の繰越控除を可能にする措置が記載されています。
ただし、対象は「特定暗号資産」などに限定され、適用開始日は金融商品取引法の改正法の施行日に連動します。大綱が公表されたことだけを理由に、2026年中のすべての暗号資産取引へ20%を適用してはいけません。
取得原価の評価方法と、計算後の所得に適用する税率は別の論点です。2026年分の概算は仮想通貨の税金シミュレーターで確認できますが、実際の申告時には施行日・対象資産・取引形態の最新情報を確認してください。
実務で先に確認する順番
- 利用した取引所・ウォレットの全履歴を集める
- 暗号資産ごとに届出済みの評価方法を確認する
- 取得・売却・交換・決済・報酬を漏れなく分類する
- 同じ方法で前年からの残高を引き継ぐ
- 計算結果を年間取引報告書や元CSVと照合する
取引件数が多い場合は、手計算より先に履歴の欠落を確認する方が重要です。無料枠でどこまで確認できるかはクリプタクト無料プランの使い方にまとめています。
よくある質問
国税庁は移動平均法を推奨していますか?
国税庁は両方式の計算書を公開しています。届出をしなかった場合は総平均法です。年間取引報告書を使う場合も、総平均法用の計算書が案内されています。
毎年、有利な方法へ変更できますか?
できません。変更する年の3月15日までに承認申請が必要で、審査基準には現在の方法を採用してから原則3年を経過していることなどが示されています。
計算ツールの設定を変えれば届出も変わりますか?
変わりません。ツール上の計算設定と税務署への届出は別です。届出済みの方法とツール設定が一致しているか確認してください。
公式情報
2026年8月17日確認。本記事は一般的な情報提供であり、個別の税務判断や申告内容を保証するものではありません。
判断に迷う部分は、税理士への相談も選択肢になります。スキルマーケット「ココナラ」で確定申告の相談相手を探す(PR)。最終的な申告内容の判断はご自身の責任となるため、所轄の税務署への確認と併せてご検討ください。
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