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TON上のDeFiエコシステム完全ガイド——STON.fi・DeDust・ステーキングの使い方

「TON上でもDeFiができる」——そう聞いて興味を持った方は少なくないでしょう。

DeFi(分散型金融)はイーサリアムやソラナが先行していますが、2023年以降、TONブロックチェーン上でも急速にDeFiエコシステムが発展しています。Telegramの巨大なユーザーベースを背景に、TON上のDeFiは「最もユーザーに近いDeFi」として注目されています。

この記事では、TON上のDeFiの概要・主要プロトコル(STON.fi・DeDust)の仕組み・ステーキングの種類・DeFiへの参加方法・リスクについて詳しく解説します。

DeFiという言葉を初めて聞く方にも理解できるよう、基礎概念から丁寧に説明します。


目次

  1. DeFiとは何か——基礎のおさらい
  2. TON DeFiの現状とTVL
  3. STON.fi——TON最大のDEX
  4. DeDust——TONのもうひとつの主要DEX
  5. TONのLiquidステーキング(tsTON・stTON)
  6. TON上のレンディング・イールドプロトコル
  7. TON DeFiに参加する方法
  8. TON DeFiのリスクと注意点
  9. まとめ
  10. よくある質問(FAQ)

1. DeFiとは何か——基礎のおさらい

DeFiの定義

DeFi(Decentralized Finance:分散型金融)とは、銀行や証券会社などの中央集権的な金融機関を介さず、スマートコントラクト(自動実行プログラム)によって金融サービスを提供する仕組みです。

預金・融資・取引所・デリバティブなど、従来の金融サービスと同等の機能を、仲介者なしに提供することを目指しています。

DeFiの主要カテゴリ

  • DEX(分散型取引所):中央管理者なしにトークンの交換ができる取引所
  • レンディング:仮想通貨を貸し出したり借り入れたりして利息を得る仕組み
  • ステーキング・イールドファーミング:流動性を提供することで報酬を得る仕組み
  • ステーブルコイン発行:担保を預けてドルペッグの安定通貨を発行する仕組み

TON DeFiの位置づけ

TON上のDeFiはイーサリアムのそれと比べてまだ規模は小さいですが、「Telegramユーザーへの直接アクセス」という独自の強みを持っています。TelegramのウォレットやMini AppsからDeFiプロトコルに直接接続できる点は、他のチェーンにはない利便性です。


2. TON DeFiの現状とTVL

TVL(Total Value Locked)の推移

TVLとは「DeFiプロトコルに預け入れられた資産の総額」のことで、エコシステムの規模を示す代表的な指標です。

TON上のDeFi TVLは2023年には数千万ドル程度でしたが、2024年のTelegramとの本格連携・Mini Appsの話題作の登場・TON Spaceの普及を経て、急増しました。DeFiLlamaなどのデータサイトで最新のTVLを確認することができます。

TON DeFiの主要プロトコル一覧

プロトコル カテゴリ 特徴
STON.fi DEX(AMM) TON最大のDEX。シンプルなUI
DeDust DEX(AMM) 高度なAMM設計。大口取引に強い
TON Whales ステーキング Liquidステーキング(wsTON)
Bemo ステーキング Liquidステーキング(stTON)
Evaa レンディング TON上の分散型レンディング

3. STON.fi——TON最大のDEX

STON.fiとは

STON.fi(ストン・ファイ)はTON上で最も広く使われているDEX(分散型取引所)です。AMM(自動マーケットメイカー)方式を採用しており、注文板を使わずにスマートコントラクトが自動的に価格を決定してトークンのスワップが行われます。

ユーザーはTONウォレット(Tonkeeper・TON Space等)を接続するだけで、Toncoin・Jettonトークン間のスワップができます。

STON.fiでできること

  • スワップ:Toncoinと各種Jettonトークンの交換
  • 流動性提供(LP):2種類のトークンをペアで預けてAMMのプールに流動性を供給し、取引手数料の一部を報酬として受け取る
  • ファーミング:流動性提供の対価として追加のトークン報酬を受け取る(一部のペアで対応)

STON.fiの使い方(基本手順)

  1. app.ston.fi にアクセスする
  2. 「Connect Wallet(ウォレットを接続)」でTonkeeperまたはTON Spaceを接続する
  3. 交換したいトークンの種類と金額を入力する
  4. スリッページ(許容価格ずれ幅)を確認して「Swap(スワップ)」を実行する
  5. ウォレット側で承認操作を行い、トランザクションが完了する

STON.fiの手数料

STON.fiの取引手数料は一般的に0.3%程度です(ペアや時期によって異なる場合があります)。TONのガス代は非常に安いため、小額のスワップでも手数料が大きな割合を占めることは少ないです。


4. DeDust——TONのもうひとつの主要DEX

DedustとSTON.fiの違い

DeDustもAMM型のDEXですが、STON.fiとは異なるスマートコントラクト設計を採用しています。特に大口の取引やスリッページを抑えたい場合に、DeDustのプールが優れた流動性を提供することがあります。

一部のトークンはSTON.fiよりもDeDustの方が流動性が高い場合があるため、取引前に両方のレートを比較することをおすすめします。

DeDustのボルト(Vault)機能

DeDustはSTON.fiと異なるトークン管理方式「ボルト(Vault)」を持っています。流動性提供者はボルトに資産を預けることで流動性供給の認証を行います。この仕組みにより、スマートコントラクトの設計上の安全性が高まるとされています。


5. TONのLiquidステーキング(tsTON・stTON)

TONネイティブステーキングとは

TONはPoSブロックチェーンであるため、Toncoinをバリデーターにステークすることでネットワーク検証に参加し、報酬を得ることができます。バリデーターになるには一定量のToncoinのステークが必要で、参加条件は時期により変動します。

Liquidステーキングの仕組み

Liquidステーキング(流動性ステーキング)は、小額からステーキングに参加できる仕組みです。ユーザーはプロトコルにToncoinを預けると、代わりに「ステーキング証明トークン(tsTON・stTON等)」を受け取ります。

このトークンを保有しているだけでステーキング報酬が自動的に積み上がり、必要なときに元のToncoinに交換して引き出せます。また、tsTONはDeFiプロトコルで流動性として使用することもできます。

代表的なLiquidステーキングプロトコル

  • TON Whales(wsTON):老舗のTONステーキングプール。Tonkeeperから直接アクセスできます
  • Bemo(stTON):DeFiとの統合を重視した設計のLiquidステーキングです
  • tsTON(TonStakers):STON.fiと連携した高流動性のLiquidステーキングトークンです

ステーキングの年利

Liquidステーキングの年利(APY)は時期やプロトコルによって異なりますが、目安として年3〜5%前後であることが多いです。Toncoinの価格変動リスクとは別に、ステーキング自体のスマートコントラクトリスクも存在します。


6. TON上のレンディング・イールドプロトコル

Evaa(イーバ)

EvaaはTON上で稼働する分散型レンディングプロトコルです。ユーザーはToncoinや対応トークンを担保として預け、別のトークンを借り入れることができます。また、資産を貸し出すことで利息収入(APY)を得ることも可能です。

イーサリアムのAaveやCompoundに相当する機能を目指しており、TON DeFiの中では比較的高度なプロトコルです。

イールドファーミングの注意点

TON上の一部プロトコルでは「高APY」を謳ったイールドファーミングプログラムが存在しますが、高利回りには相応のリスク(スマートコントラクトの脆弱性・トークン価格の下落等)が伴います。プロジェクトのセキュリティ監査の有無・運営の透明性を確認した上で判断することが重要です。


7. TON DeFiに参加する方法

準備するもの

  1. TONウォレット:Tonkeeper(推奨)またはTON Space
  2. Toncoin:取引所で購入し、ウォレットに送金しておく
  3. 少量の追加TON:ガス代として(0.1〜1 TON程度が目安)

初めてのスワップの流れ

STON.fiでのスワップを例に、初めての流れを説明します。

  1. Tonkeeperアプリを開き、DeFiメニューからSTON.fiにアクセスする(またはブラウザでapp.ston.fiにアクセス)
  2. 「Connect Wallet」でTonkeeperを選択してウォレットを接続する
  3. 交換元のトークン(例:TON)と交換先のトークン(例:USDT)を選択し、金額を入力する
  4. スリッページを確認する(通常1〜3%が目安)
  5. 「Swap」ボタンをタップし、ウォレット側で承認する
  6. 数秒〜数十秒でトランザクションが完了する

8. TON DeFiのリスクと注意点

スマートコントラクトリスク

DeFiプロトコルはスマートコントラクト(コード)によって動作するため、コードのバグや脆弱性が悪用された場合に資産を失うリスクがあります。セキュリティ監査(Audit)を実施している実績があるプロトコルを選ぶことが重要です。

インパーマネント・ロス

流動性プールに資産を提供する際、2種類のトークンの価格比率が変化すると「インパーマネント・ロス(一時的損失)」が発生することがあります。これは流動性を引き出した時点で確定する損失で、単純に保有していた場合と比較したときの差分です。価格変動の大きいトークンペアへの流動性提供は特に注意が必要です。

プロジェクトのラグプル(詐欺的離脱)

TON DeFiには信頼性が低いプロジェクトも存在します。「高利回り」を謳って資金を集めた後に開発チームが資金を持ち逃げする「ラグプル」のリスクがあります。実績・監査・コミュニティの活発さを事前に確認してください。


まとめ

TON上のDeFiエコシステムについて整理します。

  • TON上のDeFiはSTON.fiとDedustなどのDEXを中心に急成長しています
  • STON.fiはシンプルで使いやすいAMM型DEXで初心者向きです
  • DedustはSTON.fiと並ぶ主要DEXで、大口取引に強い設計です
  • LiquidステーキングでToncoinを保有しながら報酬(年3〜5%前後)を得られます
  • TelegramのMini AppsとDeFiの連携により、利便性がさらに向上しつつあります
  • スマートコントラクトリスク・インパーマネント・ロス・詐欺プロジェクトへの注意が必要です

TON DeFiはまだ成長途上のエコシステムですが、Telegramとの統合により独自の利便性を持っています。まずは少額から試してみて、仕組みを理解してから徐々に活用範囲を広げることをおすすめします。


よくある質問(FAQ)

Q1. STON.fiのガス代はいくらですか?

スワップ1回あたりのガス代は通常0.1〜0.3 TON程度です(2026年時点の目安。ネットワーク混雑状況によって変動します)。TONのガス代はイーサリアムと比べて非常に安く、少額取引でも使いやすい設計です。

Q2. LiquidステーキングはいつでもToncoinを引き出せますか?

プロトコルにより異なりますが、多くのLiquidステーキングは「いつでも引き出し可能」または「一定のアンステーキング待機期間(数日〜数週間)後に引き出し可能」という設計になっています。投資前に各プロトコルの条件を確認してください。

Q3. TON上のUSDTはイーサリアムのUSDTと同じですか?

TON上のUSDTは同じTetherが発行するUSDTですが、TONブロックチェーン上のJettonトークンとして存在します。ERC-20やTRC-20のUSDTとは異なるネットワークのため、異なるチェーン間での直接移動はできません。ブリッジサービスの利用が必要な場合があります。送金先を間違えると資産を失うリスクがあるため、チェーンの種類を必ず確認してください。


※本記事は情報提供を目的としており、投資を推奨するものではありません。暗号資産への投資は元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。

Bitcoin Analyze 編集部

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