「ビットコインを買ってみたいけど、何から始めればいいかわからない」
暗号資産(仮想通貨)に興味を持ったとき、多くの方がまず直面するのがこの疑問ではないでしょうか。国内取引所の中でも、Coincheck(コインチェック)はアプリのダウンロード数が国内トップクラスで、初心者にも使いやすい取引所として知られています。2024年12月にはナスダック上場を果たし、信頼性の面でもさらに注目を集めています。
しかし、実際に口座を開設して、日本円を入金して、ビットコインを購入するまでの流れは、初めての方にとってはハードルが高く感じられるかもしれません。「本人確認って何が必要?」「販売所と取引所って何が違うの?」「手数料はどれくらいかかるの?」といった疑問が次々と浮かんでくることでしょう。
この記事では、Coincheckでの口座開設から、日本円の入金、そしてビットコインの購入までの全手順を、ステップバイステップでわかりやすく解説していきます。初めて暗号資産を購入する方でも迷わず進められるよう、つまずきやすいポイントや注意点も丁寧にお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
1. Coincheckとは?基本情報をおさらい
ビットコインを購入する具体的な手順に入る前に、まずCoincheck(コインチェック)がどのような取引所なのかを簡単に確認しておきましょう。
1-1. Coincheckの概要と特徴
Coincheckは、2014年にサービスを開始した日本国内の暗号資産取引所です。2018年にマネックスグループの傘下に入り、その後セキュリティ体制を大幅に強化しました。2024年12月にはナスダック市場に上場を果たし、国際的な信頼性も高まっています。
Coincheckの主な特徴は以下のとおりです。
- 取扱銘柄数が豊富: ビットコイン(BTC)をはじめ、30種類以上の暗号資産を取り扱っています(2026年3月時点)
- アプリの使いやすさ: シンプルで直感的なUIが評価されており、初心者でも迷いにくい設計です
- 500円から購入可能: 少額から暗号資産を始められるため、まとまった資金がなくても気軽にスタートできます
- 各種サービスの充実: つみたて機能、NFTマーケットプレイス、IEO(新規暗号資産の取引所での販売)など、幅広いサービスを展開しています
1-2. 金融庁への登録状況
Coincheckは、金融庁に「暗号資産交換業者」として登録されています(関東財務局長 第00014号)。日本国内で暗号資産取引サービスを提供するためには、この登録が法律で義務付けられており、Coincheckはこの要件を満たしています。
金融庁登録業者であるということは、以下のような法的な義務を果たしていることを意味します。
- 利用者の資産と会社の資産を分別管理していること
- マネーロンダリング対策(AML)を実施していること
- 情報セキュリティに関する体制を整備していること
- 利用者保護のための措置を講じていること
ただし、金融庁への登録は「元本保証」を意味するものではありません。暗号資産の価格変動リスクや、取引に伴う各種リスクは利用者自身が負うことになりますので、この点は十分に認識しておきましょう。
1-3. 手数料体系の概要
Coincheckで発生する主な手数料を整理しておきます。手数料は利益に直結する要素ですので、事前に把握しておくことが大切です。
| 項目 | 手数料 |
|---|---|
| 口座開設・維持手数料 | 無料 |
| 日本円入金(銀行振込) | 無料(振込手数料は利用者負担) |
| 日本円入金(コンビニ入金) | 770円〜1,018円 |
| 日本円入金(クイック入金) | 770円〜 |
| 日本円出金 | 407円 |
| 販売所(BTC売買) | 無料(スプレッドあり) |
| 取引所(BTC売買) | 無料 |
| BTC送金手数料 | 0.0005 BTC(変動制) |
販売所の「スプレッド」については、後の章で詳しく説明しますが、実質的なコストとして意識しておく必要があります。
2. 口座開設に必要なもの
Coincheckで口座を開設するために、事前に準備しておくべきものを確認しましょう。必要なものがそろっていれば、口座開設自体は10分程度で完了できます。
2-1. 必要書類と条件
口座開設に必要なものは以下のとおりです。
必須のもの:
- メールアドレス: GmailやYahoo!メールなど、フリーメールでも問題ありません。ただし、キャリアメール(@docomo.ne.jp等)はセキュリティ通知メールが届かない場合があるため、あまり推奨されません
- 本人確認書類: 以下のいずれか1点
- 運転免許証
- マイナンバーカード(個人番号カード)
- パスポート(2020年2月4日以降に申請したものは住所記載欄がないため使用できない場合があります)
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 運転経歴証明書
- スマートフォン: 本人確認やSMS認証に使用します(iOS/Android対応)
- 銀行口座: 日本円の入金に使用します(本人名義のもの)
開設条件:
- 日本国内に居住している方
- 18歳以上の方(2022年4月の民法改正により、18歳から口座開設が可能になりました)
- 反社会的勢力に該当しない方
2-2. 本人確認書類のポイント
本人確認書類を準備する際に気をつけたいポイントがいくつかあります。
有効期限の確認: 期限切れの書類は受け付けられません。特に運転免許証やパスポートは有効期限を事前に確認しておきましょう。
記載住所の一致: 本人確認書類に記載されている住所と、登録時に入力する住所が一致している必要があります。引っ越し後に住所変更をしていない場合は、事前に書類の住所変更手続きを済ませておく必要があります。
書類の鮮明さ: 後述する「かんたん本人確認」では、スマートフォンのカメラで書類を撮影します。文字が読み取れるよう、汚れや破損がないことを確認しておいてください。
2-3. 推奨環境
スムーズに口座開設を進めるために、以下の環境を推奨します。
- スマートフォン: Coincheckアプリをインストールできる端末(iOS 15以上 / Android 8.0以上が目安)
- インターネット環境: 安定したWi-Fi環境が望ましいです。本人確認時に書類や顔写真のアップロードが必要なため、通信が途切れると最初からやり直しになる場合があります
- 明るい場所: 「かんたん本人確認」では顔写真の撮影があるため、暗い場所では認識精度が下がる可能性があります
3. 口座開設の手順(ステップバイステップ)
ここからは、実際の口座開設手順を一つずつ見ていきましょう。全体の流れは大きく分けて5つのステップです。

3-1. ステップ1:アプリのダウンロードとアカウント作成
まず、Coincheckのアプリをダウンロードします。
パスワードは、英大文字・英小文字・数字・記号を組み合わせた、できるだけ複雑なものを設定してください。他のサービスで使い回しているパスワードは避けましょう。暗号資産を扱う口座ですので、セキュリティには十分な配慮が必要です。
メールアドレスとパスワードを入力すると、確認メールが届きます。メール内のリンクをタップして、メールアドレスの認証を完了させてください。
注意点: 確認メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダを確認してみてください。キャリアメールを使用している場合は、「@coincheck.com」からのメールを受信できるよう設定しておく必要があります。
3-2. ステップ2:SMS認証と基本情報の入力
メールアドレスの認証が完了したら、次にSMS認証を行います。
SMS認証が完了したら、基本情報の入力に進みます。以下の情報を正確に入力してください。
- 氏名(漢字・フリガナ)
- 生年月日
- 性別
- 住所(本人確認書類と一致している住所)
- 職業
- 金融資産の状況(おおよその範囲で選択)
- 暗号資産取引の目的
- 取引経験
これらの情報は、金融庁のガイドラインに基づく「適合性確認」のために必要なものです。取引目的や金融資産の状況は、口座開設の可否に直接影響するものではありませんが、正確に入力するようにしましょう。
3-3. ステップ3:本人確認書類の提出
基本情報の入力が完了したら、本人確認書類の提出に進みます。Coincheckでは主に2つの本人確認方法が用意されています。
かんたん本人確認(推奨):
スマートフォンのカメラを使って、本人確認書類と自分の顔を撮影する方法です。オンラインで完結するため、郵送物の受け取りが不要です。具体的な手順は次の章で詳しく解説します。
ハガキによる本人確認:
本人確認書類をアップロードした後、登録住所にハガキが届きます。ハガキに記載されたコードを入力することで本人確認が完了します。
ほとんどの方は「かんたん本人確認」を選ぶことになるでしょう。郵送を待つ必要がなく、最短で即日〜翌営業日に口座開設が完了します。
3-4. ステップ4:二段階認証の設定
口座開設の手続きが完了したら、必ず二段階認証を設定してください。これはオプションではなく、資産を守るために必須の設定と考えてください。
二段階認証には、以下の認証アプリを使用します。
- Google Authenticator(iOS / Android)
- Authy(iOS / Android)
設定手順は以下のとおりです。
重要: QRコードを読み取る際に表示される「シークレットキー(バックアップキー)」は、必ずメモして安全な場所に保管してください。スマートフォンの故障や紛失時に、このキーがないと二段階認証を再設定できなくなります。その場合、カスタマーサポートに連絡して本人確認をやり直す必要があり、数日〜数週間かかることもあります。
4. 本人確認の種類と所要時間
本人確認は口座開設において最も重要な手続きです。方法によって完了までの時間が大きく異なりますので、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
4-1. かんたん本人確認(eKYC)
「かんたん本人確認」は、スマートフォンのカメラを使ってオンラインで本人確認を完了させる方法です。eKYC(electronic Know Your Customer)とも呼ばれます。
手順:
撮影のコツ:
- 明るい場所で撮影する(自然光がベストです)
- 書類全体がフレーム内に収まるようにする
- 反射や影が入らないように角度を調整する
- 帽子・サングラス・マスクは外す
- 背景はできるだけ無地にする
所要時間の目安:
| 項目 | 時間 |
|---|---|
| 撮影・提出 | 5〜10分 |
| 審査完了(混雑していない場合) | 最短数時間〜翌営業日 |
| 審査完了(混雑時) | 2〜3営業日程度 |
暗号資産の価格が急騰・急落している時期は、新規口座開設の申し込みが集中し、審査に時間がかかる傾向があります。余裕を持って手続きを進めることをおすすめします。
4-2. ハガキによる本人確認
ハガキによる本人確認は、登録した住所にCoincheckから転送不要の簡易書留ハガキが届き、そのハガキに記載されたコードを入力することで本人確認が完了する方法です。
所要時間の目安:
| 項目 | 時間 |
|---|---|
| 書類アップロード | 5〜10分 |
| 書類審査 | 1〜2営業日 |
| ハガキ到着 | 3〜5営業日(地域により異なる) |
| 合計 | 約1週間 |
ハガキによる本人確認は、かんたん本人確認がうまくいかない場合(カメラの認識精度の問題など)や、パスポート(2020年以降発行分)を本人確認書類として使いたい場合などに利用されることがあります。
4-3. 審査が遅い場合の対処法
本人確認の審査が予想以上に長引いている場合、以下の点を確認してみてください。
- 書類の不備がないか: 撮影した画像がぼやけていたり、書類の一部が見切れていたりすると、再提出を求められることがあります。Coincheckから届くメールやアプリ内通知を確認しましょう
- 登録情報と書類の一致: 入力した住所や氏名が、本人確認書類の記載内容と一致していない場合、審査が保留になることがあります
- 混雑状況: 相場の急変動時には申し込みが殺到するため、通常より時間がかかります
それでも解決しない場合は、Coincheckのカスタマーサポートに問い合わせてみましょう。問い合わせフォームからの連絡の他、Coincheckアプリ内のチャットサポートも利用できます。
5. 日本円の入金方法
本人確認が完了し、口座が開設されたら、次は日本円を入金します。Coincheckでは主に3つの入金方法が用意されています。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。
5-1. 銀行振込(おすすめ)
銀行振込は、最も手数料を抑えられる入金方法です。Coincheckへの入金手数料自体は無料で、利用者が負担するのは銀行の振込手数料のみです。
入金手順:
振込先銀行:
Coincheckでは、GMOあおぞらネット銀行と住信SBIネット銀行の口座が振込先として用意されています(2026年3月時点)。
手数料を節約するコツ:
住信SBIネット銀行やGMOあおぞらネット銀行の口座をお持ちであれば、同行間振込として手数料を無料にできます。これから暗号資産投資を本格的に始める方は、いずれかのネット銀行口座を開設しておくと長期的に手数料を節約できるでしょう。
また、多くのネット銀行では月に数回まで他行振込手数料が無料になるサービスを提供しています。こうした特典を活用するのも一つの方法です。
反映時間:
銀行振込の場合、通常は振込から数分〜数時間程度で反映されます。ただし、銀行の営業時間外(15時以降や土日祝日)に振り込んだ場合は、翌営業日の反映となることがあります。
注意点:
振込名義人は、Coincheckに登録した本人名義と一致している必要があります。家族名義や法人名義の口座からの振込は受け付けられません。
5-2. コンビニ入金
コンビニ入金は、コンビニエンスストアのレジで現金を支払って入金する方法です。銀行口座を使わずに入金できるのが利点です。
対応コンビニ:
ローソン、ミニストップ、セイコーマート、ファミリーマートなど(対応店舗は時期により異なる場合があります)
入金手順:
手数料:
| 入金金額 | 手数料 |
|---|---|
| 30,000円未満 | 770円 |
| 30,000円以上300,000円以下 | 1,018円 |
注意点:
- 1回あたりの入金上限は300,000円です
- コンビニ入金した日本円は、入金から7日間は出金・送金・暗号資産の外部送付ができません(マネーロンダリング対策のため)。暗号資産の購入自体は可能です
5-3. クイック入金
クイック入金は、ペイジー(Pay-easy)を利用した入金方法です。金融機関のネットバンキングやATMから24時間365日入金が可能です。
入金手順:
手数料:
| 入金金額 | 手数料 |
|---|---|
| 30,000円未満 | 770円 |
| 30,000円以上500,000円未満 | 1,018円 |
| 500,000円以上 | 入金金額 × 0.11% + 495円 |
注意点:
- コンビニ入金と同様に、クイック入金した日本円にも7日間の出金・送金制限がかかります
- ペイジー対応の金融機関のみ利用可能です
5-4. 入金方法の比較と選び方
3つの入金方法を比較すると、以下のようになります。
| 項目 | 銀行振込 | コンビニ入金 | クイック入金 |
|---|---|---|---|
| 手数料 | 無料(振込手数料のみ) | 770円〜 | 770円〜 |
| 反映時間 | 数分〜翌営業日 | 即時 | 即時 |
| 入金上限 | 制限なし | 30万円/回 | 9,999万円/回 |
| 出金制限 | なし | 7日間 | 7日間 |
| 利用可能時間 | 銀行営業時間 | 24時間 | 24時間 |
手数料を重視するなら銀行振込、即時性を重視するならコンビニ入金またはクイック入金が適しています。ただし、コンビニ入金とクイック入金には7日間の出金制限がある点に注意してください。
長期的に暗号資産投資を続ける予定であれば、手数料無料の銀行振込を基本の入金方法にすることをおすすめします。
6. 販売所でのビットコイン購入方法
日本円の入金が確認できたら、いよいよビットコインを購入します。Coincheckでは「販売所」と「取引所(板取引)」の2つの購入方法があります。まずは、初心者の方にとって操作がわかりやすい「販売所」での購入方法から解説します。
6-1. 販売所とは
販売所は、Coincheck(取引所運営会社)から直接暗号資産を購入する仕組みです。例えるなら、お店で商品を「定価」で買うようなイメージです。
販売所のメリット:
- 操作がシンプル: 購入したい金額を入力して「購入」ボタンを押すだけです
- 即時に約定: 注文を出せばすぐに購入が完了します
- 500円から購入可能: 少額から始められます
販売所のデメリット:
- スプレッドがある: 購入価格と売却価格の差(スプレッド)がCoincheckの実質的な手数料として含まれています。スプレッドは相場の状況によって変動しますが、一般的に取引所(板取引)よりもコストが高くなります
スプレッドについてもう少し具体的に説明しましょう。例えば、ある時点でビットコインの市場価格が1BTC = 1,500万円だったとします。販売所では、購入価格が1,530万円、売却価格が1,470万円のように表示されることがあります。この差額60万円(約4%)がスプレッドです。
スプレッドの幅は固定ではなく、相場のボラティリティ(価格変動の激しさ)が高いときほど広がる傾向があります。
6-2. 販売所での購入手順
実際に販売所でビットコインを購入する手順を見ていきましょう。
スマートフォンアプリの場合:
PCブラウザの場合:
6-3. 購入時の注意点
販売所で購入する際に押さえておきたいポイントがいくつかあります。
スプレッドを意識する: 前述のとおり、販売所にはスプレッドが存在します。特に「すぐに売却して利益を確定する」短期売買には向いていません。少額の利益ではスプレッド分で実質マイナスになる可能性があるためです。
金額指定と数量指定: アプリでは日本円での金額を指定して購入するのが基本です。「10,000円分のビットコインを買う」という形で注文できるので、初心者の方にとってわかりやすい仕組みになっています。
購入のタイミング: ビットコインの価格は24時間365日変動しています。「いつ買うべきか」に正解はありませんが、価格が急騰している最中に焦って購入する(いわゆる「FOMO買い」)は避けた方が無難です。長期投資を前提にするならば、時間を分散して少しずつ購入する方法(ドルコスト平均法)も検討してみてください。
7. 取引所(板取引)でのビットコイン購入方法
「販売所」に慣れてきたら、次はコストを抑えられる「取引所(板取引)」での購入に挑戦してみましょう。
7-1. 取引所(板取引)とは
取引所は、ユーザー同士が直接売買を行う仕組みです。例えるなら、フリーマーケットのように「売りたい人」と「買いたい人」の注文がマッチングすることで取引が成立します。
取引所のメリット:
- スプレッドがない: 販売所のようなスプレッドがなく、実際の市場価格で取引できます
- 取引手数料が無料: CoincheckではBTCの取引所手数料が無料です(2026年3月時点)
- 指値注文が可能: 自分の希望する価格を指定して注文を出せます
取引所のデメリット:
- 操作がやや複雑: 板(オーダーブック)の見方や注文方法を理解する必要があります
- 約定しない場合がある: 指値注文の場合、希望価格に達しなければ注文が成立しません
- 取扱銘柄が限定的: Coincheckの取引所で売買できる暗号資産は、販売所よりも種類が少なくなっています
7-2. 板(オーダーブック)の見方
取引所で購入する前に、「板」の読み方を理解しておきましょう。
板には「売り板(赤い数字)」と「買い板(緑の数字)」が表示されています。
- 売り板(Ask): 売りたいユーザーの注文一覧。上に行くほど高い価格で売りたい注文です
- 買い板(Bid): 買いたいユーザーの注文一覧。下に行くほど安い価格で買いたい注文です
- 中央の価格: 売り板の最安値と買い板の最高値の間が、現在の市場価格の目安です
例えば、売り板の最安値が15,010,000円、買い板の最高値が15,005,000円だとすると、この差(5,000円)が「スプレッド」です。取引所のスプレッドは通常、販売所よりも格段に狭くなっています。
7-3. 注文方法(成行注文と指値注文)
取引所での注文方法には、主に「成行注文」と「指値注文」の2種類があります。
成行注文(なりゆき注文):
現在の市場価格で即座に購入する注文方法です。
成行注文はすぐに約定しますが、注文した瞬間の価格と実際の約定価格が若干異なる場合があります(スリッページ)。特に注文量が大きい場合や、相場が急変動している場合に起こりやすくなります。
指値注文(さしね注文):
自分が「この価格なら買いたい」という価格を指定して注文を出す方法です。
指値注文は、現在の価格よりも安い価格を指定して「もう少し下がったら買いたい」という場合に便利です。ただし、指定した価格まで下がらなければ注文は成立しないまま残り続けます。不要になった注文はキャンセルすることもできます。
7-4. 取引所利用時の注意点
取引所を利用する際に気をつけたいポイントをまとめます。
最小注文単位: 取引所での最小注文単位は0.005BTC程度となっています(変更の可能性あり)。1BTC = 1,500万円の場合、最低でも約75,000円分からの取引となります。少額で始めたい場合は、まず販売所を利用するのがよいでしょう。
板が薄い時間帯に注意: 日本時間の深夜〜早朝は、取引に参加しているユーザーが少なく、板の注文量が少なくなる(板が薄くなる)ことがあります。板が薄い状態で大きな成行注文を出すと、思わぬ価格で約定する可能性がありますので注意してください。
販売所と取引所の使い分け: 少額の購入やすぐに約定させたい場合は販売所、コストを重視した取引や自分のペースで買いたい場合は取引所、というように使い分けるのがおすすめです。
8. 購入後の確認と管理
ビットコインの購入が完了したら、次は購入内容の確認と、保有資産の管理について見ていきましょう。
8-1. 購入履歴の確認方法
購入が正常に完了したかどうかは、以下の方法で確認できます。
アプリの場合:
PCの場合:
取引履歴は、確定申告の際にも必要になりますので、定期的にCSVファイルとしてダウンロード・保存しておくことをおすすめします。Coincheckでは、取引履歴のCSVエクスポート機能が提供されています。
8-2. 保有資産の確認と損益の見方
Coincheckアプリでは、保有している暗号資産の現在の評価額を一目で確認できます。
「総資産」画面:
- 保有している暗号資産の一覧と、それぞれの現在の評価額が表示されます
- 日本円の残高も合わせて、総資産額が確認できます
- 円グラフでポートフォリオの構成比率を視覚的に把握することもできます
損益の確認:
- 購入時の平均取得単価と現在の価格を比較することで、含み損益を確認できます
- ただし、暗号資産の価格は常に変動していますので、含み益がある状態でも売却するまでは確定した利益ではないことを理解しておきましょう
8-3. セキュリティ設定の見直し
ビットコインを保有し始めたら、改めてセキュリティ設定を確認しましょう。
確認すべき項目:
- 二段階認証: 設定済みかどうか確認してください。まだの場合は、必ず設定しましょう
- ログイン通知: ログインがあった際にメールで通知を受け取る設定を有効にしておきましょう
- 出金時の二段階認証: 日本円の出金や暗号資産の送金時に二段階認証を要求する設定を有効にしましょう
- パスワードの強度: 定期的にパスワードを変更し、十分な強度を保つようにしましょう
暗号資産は、一度不正に送金されてしまうと取り戻すことが極めて困難です。「自分は大丈夫」と思わず、可能な限りのセキュリティ対策を講じることが重要です。
8-4. 長期保有する場合の管理方法
ビットコインを長期的に保有する場合、以下の点を意識しておくとよいでしょう。
取引所に預けたままにするリスク: 暗号資産を取引所に預けたままにしておくことには一定のリスクがあります。過去には国内外の取引所でハッキング被害が発生した事例もあります。Coincheckもセキュリティ対策を強化していますが、大量の暗号資産を長期保有する場合は、ハードウェアウォレット(Ledger、Trezorなど)への移管を検討してもよいかもしれません。
ただし、初心者の方への注意点: ハードウェアウォレットの管理には、シードフレーズ(復元用の単語列)の適切な保管が必要です。シードフレーズを紛失すると、資産にアクセスできなくなるリスクがあります。まずはCoincheckでの保管に慣れてから、必要に応じて検討するのがよいでしょう。
定期的な資産状況の記録: 確定申告に備えて、年間の取引履歴を定期的にダウンロードしておくことをおすすめします。また、年末時点での保有残高を記録しておくと、損益計算がスムーズになります。
9. よくあるトラブルと対処法
Coincheckを利用する中で、初心者の方が遭遇しやすいトラブルとその対処法をまとめました。
9-1. 口座開設・本人確認に関するトラブル
トラブル1: 本人確認書類が認識されない
かんたん本人確認で書類の撮影がうまくいかない場合があります。
対処法:
- 明るい場所で撮影し直してみてください
- 書類の四隅がすべてフレーム内に収まっているか確認してください
- 書類に反射や影が映り込んでいないか確認してください
- それでもうまくいかない場合は、別の本人確認書類を試すか、ハガキによる本人確認に切り替えてください
トラブル2: 審査結果のメールが届かない
対処法:
- 迷惑メールフォルダを確認してください
- Coincheckからのメールが受信拒否設定になっていないか確認してください
- アプリ内の通知も確認してみてください
- 3営業日以上経っても連絡がない場合は、カスタマーサポートに問い合わせてみましょう
トラブル3: 口座開設が拒否された
まれに、口座開設の審査で非承認となるケースがあります。具体的な理由は開示されないことが一般的ですが、以下の点を確認してみてください。
- 入力情報に誤りがないか
- 本人確認書類が有効期限内か
- 年齢条件(18歳以上)を満たしているか
9-2. 入金に関するトラブル
トラブル4: 銀行振込が反映されない
対処法:
- 振込名義人がCoincheck登録名と一致しているか確認してください
- 振込先口座を間違えていないか確認してください(GMOあおぞらネット銀行/住信SBIネット銀行のどちらに振り込んだか)
- 銀行の営業時間外の場合は、翌営業日まで待ってみてください
- 24時間以上経っても反映されない場合は、振込明細書を用意してカスタマーサポートに問い合わせてください
トラブル5: コンビニ入金の期限が切れた
コンビニ入金には支払い期限があります。期限を過ぎた場合は、再度入金手続きを行ってください。期限切れの入金申請に対してペナルティが発生することはありません。
9-3. 購入に関するトラブル
トラブル6: 購入ボタンを押しても注文が通らない
対処法:
- 日本円の残高が十分にあるか確認してください
- アプリのバージョンが最新か確認し、必要に応じてアップデートしてください
- 通信環境を確認してください
- サーバーメンテナンス中や、極端な相場変動時には一時的に取引が制限される場合があります
トラブル7: 想定と異なる価格で約定した
販売所で「購入」ボタンを押してから確定するまでの間に、わずかに価格が変動することがあります。特にボラティリティの高い相場では、この差が大きくなる可能性があります。取引所の成行注文でも同様のスリッページが発生することがありますので、大きな金額の取引の場合は指値注文の利用を検討してみてください。
9-4. セキュリティに関するトラブル
トラブル8: 二段階認証のコードが認識されない
対処法:
- スマートフォンの時刻設定が正確か確認してください。二段階認証は時刻ベースでコードを生成しているため、端末の時刻がずれているとコードが一致しません
- 「設定」→「一般」→「日付と時刻」→「自動設定」をONにしてください
- それでも解決しない場合は、バックアップキーを使って認証アプリを再設定してください
トラブル9: 不正アクセスの疑いがある
身に覚えのないログイン通知が届いた場合や、残高に不審な変動がある場合は、以下の対応を直ちに行ってください。
まとめ
この記事では、Coincheck(コインチェック)でビットコインを購入するまでの全手順を、口座開設から順を追って解説してきました。改めて全体の流れを振り返ってみましょう。
初めての暗号資産購入は不安がつきものですが、一つずつ手順を踏んでいけば、決して難しいものではありません。
ただし、暗号資産への投資にはリスクが伴います。価格変動が大きいため、投資金額は必ず「なくなっても生活に困らない余裕資金」の範囲内にとどめるようにしてください。少額から始めて、仕組みや値動きに慣れていくことが大切です。
「まずは500円から試してみる」というくらいの気持ちで始めてみてはいかがでしょうか。暗号資産の世界は、実際に少額でも保有してみることで、ニュースや市場動向への理解が格段に深まります。
この記事が、皆さんの暗号資産投資の第一歩のお役に立てれば幸いです。
よくある質問(FAQ)
Q1. Coincheckの口座開設は無料ですか?
はい、口座の開設および維持に費用はかかりません。本人確認の手続きもすべて無料です。費用が発生するのは、日本円の入出金や暗号資産の送金など、実際の取引を行う際です。
Q2. 口座開設から購入まで、最短でどのくらいかかりますか?
かんたん本人確認(eKYC)を利用し、審査が順調に進んだ場合、口座開設の手続き自体は10分程度、審査完了まで最短で数時間〜翌営業日です。その後、銀行振込で日本円を入金すれば、入金反映後すぐにビットコインを購入できます。最も早いケースでは、手続き開始から数時間でビットコインの購入まで完了することも可能です。ただし、審査の混雑状況によっては2〜3営業日かかる場合もあります。
Q3. 販売所と取引所のどちらで買うべきですか?
初めてビットコインを購入する方には、操作がシンプルな「販売所」から始めることをおすすめします。ただし、販売所にはスプレッド(実質的な手数料)が含まれているため、コストを重視する場合は「取引所(板取引)」を利用する方がお得です。まずは販売所で操作に慣れ、仕組みを理解してから取引所に移行するという段階的なアプローチが無理のない進め方ではないでしょうか。
Q4. いくらからビットコインを購入できますか?
Coincheckの販売所では、500円からビットコインを購入できます。1BTC単位で購入する必要はなく、「500円分のビットコイン」「10,000円分のビットコイン」というように日本円建てで少額から購入が可能です。取引所(板取引)の場合は最小注文単位が設定されており、販売所よりもやや大きい金額からの取引となります。まずは無理のない範囲から始めてみてください。
Q5. 未成年(18歳未満)でも口座開設できますか?
2026年3月時点では、Coincheckの口座開設には18歳以上であることが条件となっています。2022年4月の民法改正により成年年齢が18歳に引き下げられたことに伴い、18歳・19歳の方は保護者の同意なしで口座開設が可能です。17歳以下の方は口座を開設することができません。
Q6. 二段階認証用のスマートフォンを紛失した場合はどうすればよいですか?
口座開設時に控えておいたバックアップキー(シークレットキー)がある場合は、新しいスマートフォンの認証アプリにそのキーを入力することで、二段階認証を復元できます。バックアップキーがない場合は、Coincheckのカスタマーサポートに連絡し、本人確認の手続きを経て二段階認証の解除を依頼する必要があります。この手続きには数日〜数週間かかる場合がありますので、バックアップキーは必ず安全な場所に保管しておくことが重要です。
Q7. Coincheckで購入したビットコインは、他のウォレットに送金できますか?
はい、Coincheckから外部のウォレット(ハードウェアウォレットや他の取引所など)にビットコインを送金することができます。送金の際にはBTC送金手数料(0.0005BTC程度、変動制)がかかります。また、コンビニ入金やクイック入金で入金した日本円で購入したビットコインは、入金から7日間は外部への送金が制限される点にご注意ください。送金先アドレスの入力ミスには十分気をつけてください。誤ったアドレスに送金した暗号資産は、原則として取り戻すことができません。
※本記事は情報提供を目的としており、投資を推奨するものではありません。暗号資産への投資は元本割れのリスクがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。
※本記事に記載している手数料・サービス内容・画面構成等は2026年3月時点の情報に基づいています。最新の情報はCoincheck公式サイトでご確認ください。
※暗号資産は法定通貨ではなく、特定の国や団体が価値を保証するものではありません。価格変動により損失が生じる可能性があります。